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Kill Streak Award ストリークポイントについて CoDおなじみの連続キルに対するボーナスシステム。 今作ではキルストリーク報酬はストライクパッケージと呼ばれる3種のカテゴリに分かれており、 最初にカテゴリを選択してその中から3つを選択する。 更にカスタムクラスごとにパッケージを設定するので、これまでより遥かに多彩な組み合わせでプレイすることが出来る。 しかし、サポートの場合はカスタムクラスを変更するとポイントがリセットされてしまうので注意が必要。 また今作ではキルストリークポイントはキルだけでなく ドミネーションの地点確保 キャプチャーザフラッグの旗確保 爆弾の設置や解除 敵航空支援(UAV、CUAV含む)やタレットの撃破 トロフィーシステムによる敵プレデターミサイルの迎撃 ハードラインプロ装備時のキルアシスト×2 等によっても加算されるので、チームの勝利に貢献したプレイに対し報酬が与えられる形になっている。 このような特徴から正式には「ポイントストリーク」と呼ばれているが、本ページでは分かり易さのためキルストリークと表記する。 ストリーク報酬の選択について 複数のキルストリーク報酬を要請可能な場合、方向キーで要請順を変えることが出来るようになった。 ただし、設定したキルスト報酬(1~3番目のボックスへ)の保存は1個のみ。たとえば3,4,5構成にしていた場合、3ポイントのUAVを使用せずに6ポイントを得てもう一度UAVを入手すると前に入手していたUAVは消えてしまう。(二度UAVを連続で使うことは出来ない、ということである) 例外として、救援物資などのパッケージに入ったキルスト(以下物資)と前カスタムクラスで獲得したキルスト報酬は、 4番目(一番下)に新しく習得した順で保存される。これを応用するとキルストを溜めておくことも一応可能である。 また、ジャガーノートは取得した瞬間に装備するのでためておけない。 また、キルストリーク報酬は事前に使いたい物をセットする方式なのだが、三種全てをセットする必要は無い。たとえばもっとも低ポイントのUAVのみセットした場合、3ポイントでUAV取得すると、リセットされてまた最初の3ポイントUAVにもどる、と延々ループさせることができる。一々死ぬ必要が無いのでバリスティックベスト、UAV、CUAVの量産で仲間を支援するなどには有効である。 航空機要請の際の注意点 カウンターUAV飛行中は爆撃要請のマップもジャミングされて見えないので、そういったときには使用しない方が無難である。 航空機へのダメージについて 航空機にはランチャーを回避するフレアを焚くものと焚かない物がある。どちらにせよJAVELINとSTINGERは当たれば一発で落とせる。 その他のランチャーが当たった際のダメージ計算は1.0倍。SMAWとRPG7は体力の少ない一部航空機にしかダメージは見込めない。 弾丸ダメージは基本的に0,3倍。ブラインドアイproを付けた状態で1.6倍となる。航空機は高い位置を飛んでいるので、最低ダメージの高く弾丸の多い武器が効果的。ただし、AC130へは弾丸が届かないため注意。 補足としてジャガーノートへのダメージは0,08倍になっている。EMPグレネードのダメージは各項目を参照のこと。 Strike Package(ストライク・パッケージ)Assault(アサルト) Support(サポート) Specialist(スペシャル) 隠しキルストリーク Death Streak Award(デスストリーク) Strike Package(ストライク・パッケージ) Assault(アサルト) 敵を攻撃するタイプのキルストリークカテゴリ。 キルストリーク報酬によるキルでもポイントは加算されるが、死亡するとキルストリークポイントはリセットされる。 ただし、赤色スモークを炊いてパッケージから取得するタイプは救援物資のみキルストリークポイントには加算されない。 設定した最高位キルストリーク報酬を獲得した後にポイントはリセットされ、死なずにポイントを重ねれば再びキルストリーク報酬を得られる。 なおリセットされると、リセット前に取得したキルストリークによるキルはポイントに加算されない。 画像 名前 必要ポイント 効果 UAV 3 MQ-1 "プレデター"を要請し、30秒間敵の位置をミニマップに表示する。2つ重ねることにより位置情報の更新速度が上昇。3つ重ねると敵の向いている方向が判るようになる。(サポートのアドバンスドUAVと同効果) 救援物資Care Package 4 赤色スモークを炊いてアサルトキルストリークの入ったケアパッケージを投下要請する。前作までと異なり、弾薬補給物資は出ない。アサルトキルストリーク全ての中からランダムで一つが投下される。必要キル数が1少ないUAVが出ることもあるし、最高位であるジャガーノート、オスプレイガンナーが出ることもある。例外として「ケアパッケージからケアパッケージが出てくる」事は無い。物資輸送ヘリは撃墜することも可能。ブラインドアイプロを装備していれば投下前に撃墜することも十分可能。(ストリークポイント+1)BOとは異なり、落下中、着地してバウンドしている物資は味方も殺傷してしまう。リスポン直後に要請する時は、味方がリスポンしそうな位置にマーカーを焚かないよう注意したい。最終的な投下位置は「マーカーが停止した場所」。障害物などに当たって妙な位置へ飛んでいった場合をそこへ投下されるので注意。また、当然だが上に屋根があると落ちてこないので(比較的低い屋根ならジャンプでとれることもある)、アーカデン、TERMINALなど屋内で要請する場合はマーカー投下場所を吟味しよう。(ガラス窓なら割れて落ちてくる)小ネタだが足下に叩きつけるようにして投げると転がることなく炊くことが出来る。 IMS地雷I.M.S 5 Intelligent Munitions Systemが敵戦闘員を探知して排除する。地面に設置して使用する。敵の接近を感知すると、跳躍地雷のように空中へグレネードを射出して攻撃する。設置後約90秒で自動消滅。1人の同時設置可能数は2個。3個目を置くと古いものから消滅する。設置後の再移動可能。跳躍したグレネード自体は攻撃力を持っておらず、ターゲットに向かって榴弾を発射して攻撃している。そのため、ただIMSから離れるだけではダメージを回避できない(榴弾の射程距離は無限大)。自分とIMSの間に遮蔽物を挟むことで回避可能だが、高い場所から榴弾が飛んでくるため、隠れる物も壁や建物などの高いものが好ましい。逆に、設置する場合は花壇のかげや屋内の細道など、とっさに逃げるのが難しい場所を選ぼう。最大攻撃回数4回。銃弾数発、もしくはEMPグレネードで簡単に破壊可能(ストリークポイント+1)。ストーカープロで作動が遅延する。探知音が鳴っても発射前に破壊できれば攻撃を阻止できる。また、アサルトドローンと無人偵察機も察知し、前者は2発、後者は1発で破壊可能。ただし、横方向への反応は良好だが上方への感度は鈍いため室内に置き、誘い込むほうが良いだろう。置き場所が悪いとあっさり破壊されるためあまり初心者向きでは無い。 プレデターミサイルPredatorMissile 5 MQ-1 "プレデター"から発射されるAGM-114 "ヘルファイア"空対地ミサイルを遠隔操作して攻撃。右スティック(デフォルト時)で操作、RT・R1で加速する。一度加速させると停止できない。敵は赤い□で表示される(ブラインドアイ装備者除く)。ミサイルカメラはサーマル表示で、よく見ると味方の背中には白く点滅するビーコンが付いており、それでブラインドアイ持ちの敵か味方か判別できるようになっている。トロフィーシステムで無効化可能(その際ストリークポイント+1)。ミサイルカメラ(サーマル表示)はカウンターUAVのジャミングを受けない。発射開始位置が(おそらく)ランダムのため、広いマップでは端の方向へ着弾させられないことがある(その時点で得点トップのプレイヤー上空という説もあるが真偽不明)。そもそも飛行高度の違うAC-130とリーパー、UAV類、B-2ステルス爆撃機を除く航空機は直撃させることで一発で撃墜可能。 セントリーガンSentry Gun 5 セントリーガンのケアパッケージを投下要請する。設置場所から約180度ほどに首を振って索敵、発見した敵を銃撃する(ブラインドアイ、同Pro装備者除く)。首振り速度はさほど速くなく、SMG等軽量装備の敵に反対側から突っ込んでこられると対応できない。設置後再移動可能。70秒経過後に自動的に自壊する。多少は上下にも首を振るがあまり極端な角度には向かない。また航空機、アサルトドローン、リーコンドローンは攻撃対象外。銃弾に距離減衰はなく、連射速度、銃弾速度ともに早いため一度ロックオンされて銃撃されると遮蔽物が無い限りまず逃げ切れない。コンカッション、フラッシュグレネードで一時動作を停止させられる。ナイフ、EMPグレネード一撃で破壊可能。設置時間終了でもセントリーが破壊されたというアナウンスになる。 精密爆撃Precision Airstrike 6 指向性を持つ空爆を指定したポイントに要請し、3機のF-15E "ストライクイーグル"もしくは、MiG-29 "ファルクラム"が順次クラスター爆弾で爆撃していく。三発の爆弾が縦方向(投下地点から前後約50m内)に順次投下される。爆破地点は範囲内にランダムなため、一発目に当たらなくても三発目で当たってしまうこともある。その名の通り「精密」なので指定位置がちょっとずれただけでも思っていた場所に着弾させられないことがあるため、指定は慎重に。特に建物に引っかかってしまうと威力が半減する。余談だが爆撃地点直下に爆弾の安定翼が落ちていることがある(無害)。 攻撃ヘリAttackHelicopter 7 AH-1 "コブラ"もしくは、Mi-24 "ハインド"を要請し、20mmガトリング砲で敵を攻撃する。70秒漂う。フレア無し、SMAW2発、JAVELIN、STINGER1発で撃墜可能。マップに登場方向が表示されるため、対空兵器を持った敵がいると区域外で落とされることも。ガトリング砲は非常に強力かつ正確で、一度ロックオンされると遮蔽物に身を隠すか屋内などに逃げ込まない限り一斉射で銃殺される。銃撃での撃墜も可能だが、ブラインドアイ無しで銃撃するとどこから銃撃してもこちらへやってきて反撃される。精密爆撃では建物に当たりそうな上空の見通しが悪いマップで有効。ゲーム内アナウンスでは「ヘリコプター」、「チョッパー」と呼称される。 機銃掃射Strafe Run 9 5機のAH-64D "アパッチ・ロングボウ"による機銃掃射を要請する。ヘリ編隊はマップ内の指定したラインを1往復しながら前方に見つけた敵のみを攻撃する。往路はややゆっくりと飛行し、発見した敵を機銃掃射する。機銃掃射はかなり正確で建物の影に逃げても上空通過時に真下に銃撃されたり、時にはほぼ反対方向に銃撃されることもある。一度マップ外に出てからの復路は比較的高スピードで飛び抜けてそれほどしつこく敵兵を攻撃はしない。フレア無し、SMAW2発、JAVELIN、STINGER1発で撃墜可能。JAVELIN、STINGERで撃墜すると両隣を巻き込み、SMAWでは巻き込まない。銃撃での撃墜も可能だがこれも巻き込まない。フレアこそ巻かない物の全機撃墜するには2発必要で意外と耐久力(?)は高い。ヘリ1機を1ストリークポイントとカウントするため、全機撃墜で5ストリークポイントとなり、相手のキルストリークを一気に稼がせてしまうことも。航空スペースを全て使うので、使用中は他のプレイヤーの航空支援が使用不可能になる。敵航空支援の妨害のようにもなるが、当然この間は味方も航空支援を使えない。 AH-6AH-6 Overwatch 9 AH-6 "キラ-エッグ"がプレイヤーを追尾して、敵を攻撃する。フレア無し、SMAW2発、JAVELIN、STINGER1発で撃墜可能。フレアは装備してないが、ロックオンしたロケランを1回のみだが高確率で回避する。未ロックオンのSMAW、RPGは回避しない。当たり前だが常に上空にヘリがいるので居場所がバレバレになるという地味な欠点がある。高層ビルの谷間や屋内に入った場合は直上では無く周辺に滞空して攻撃を仕掛ける。そのため要請者の位置によっては高度が大きく変わる。耐久力は比較的低いようで、銃撃での破壊の方が手っ取り早いこともある。ただしブラインドアイをつけていないと反撃を喰らう。性質上要請者は必ず近くにいるので迎撃時は隙を突かれないよう注意。 リーパーReaper 9 MQ-9 "リーパー"を要請し40秒間、レーザー誘導によるミサイル攻撃を行う。発射可能数は14発。無理そうに感じられるが、一応40秒以内に撃ちきることができる。マップ上空を右回りに旋回しつつ見下ろす形になる。R1・RTでミサイル発射、L1・LTでズーム可能(まれにズームから戻れなくなるバグが発生することがある)。敵、タレット(セントリー、SAMともに)は赤囲いで表示される(ブラインドアイ同Pro装備者には着かないが、ズーム状態だとはっきり敵味方が識別できるぐらいよく見える)ミサイルは自動追尾ではなくプレイヤーの手動照準によって飛んでいくため、着弾まで敵に照準を合わせている必要がある。照準地点は赤く光り、敵、味方からでも視認可能。ミサイルはかなり変態機動で誘導でき、直角に反対方向へ誘導することさえ出来る。とっさに建物に逃げ込んだ敵兵でも誘導によっては入り口に着弾させて倒すことも可能。入り組んだマップなどでは建物に邪魔されてうまく当てれない事もある。トロフィーシステムで無効化可能。フレア1回、SMAW2発、JAVELIN、STINGER1発で撃墜可能。AC-130と違い銃撃が届くため銃弾での破壊も可能(耐久力不明)。当たり判定は小さめで若干難しい。スティンガー等があるなら素直に使いたい。パッチにより空域をフルに占領するようになった(発動中はAC130同様に他航空支援を呼べなくなった) アサルトドローンAssault Drone 10 赤色スモークを投げ、その地点にアサルトドローン入りケアパッケージが投下される。1分間操作可能で、操作中はR1・RTで機銃(50発でリロード)、L1・LTでズーム、R2・RBでミサイル(1発でリロード)。機銃は途中でのリロードは出来ず、撃ち切り時の自動リロードのみ。移動スピードが遅く、使用中は常に敵のレーダーに映るために入り組んだマップでは簡単に逃げられてしまうので注意。耐久は1000であり機銃の威力は減衰無しで1発につき20与えることが可能。上記の通り途中でリロードできないのでとにかく撃ちきってしまうと良い。機銃はややラグがあるらしく撃っても命中しないことがままある(回線状況による物かバグか仕様かは不明)。機銃をばらまきつつミサイルでとどめを刺すのが有効。地上を走行するがロックオン可能で、SMAW2発、スティンガー1発、ジャベリン1発で破壊可能なほか、ナイフ2回で破壊可能。フラッシュ、コンカッション、EMPなどのタクティカルグレネードは一切効かない。余談だがジャベリンで破壊する際、通常は上方向に射出される弾頭がドローンに直方向で発射される特殊な弾道を描く。ドミネーションの拠点確保、キルコンファームドのタグ回収はできない。パッチでミニマップが表示されるようになった。ただし、操作中の自分が死んだ数秒間はマップが見えなくなる。機銃でのキルのみストリークが加算される。 AC-130AC130 12 AC-130U "スプーキー"ガンシップを40秒遠隔操作する。操縦中に殺害されても操縦は続行。使用中は△・Yを押すごとに武装を 25mmガトリング砲、40mm機関砲、105mm榴弾砲 の3つに切り替えられる。また、□・Xでカメラの映像をサーマル表示とカラー表示に切り替え可能。キャンペーンでの操作と違い武装ごとでカメラの倍率が固定されているので注意。40mmと105mmはトロフィーシステムで無効化可能。フレア2回、RPG7、SMAW、JAVELIN、STINGERそれぞれ1発で撃墜可能。RPG7やSMAWのロックオン無しで撃てばフレアを炊かないため一撃で落とせる。ただしSMAWはともかくRPGで落とすのは至難の業。また、SMAWだと届かない(射程範囲外でロックオンできない)場合もある。 ペイブロウPave Low 12 重装備の大型ヘリMH-53 "ペイブロウ"による航空支援。ドアガンを左右に一門ずつ持ち、マップ上空をランダムに飛行しつつ敵兵を攻撃する。フレア1回、SMAW4発、JAVELIN、STINGER1発で撃墜可能。耐久力が非常に高く銃撃や威力の低いランチャーでの撃墜は時間がかかる。大人しくSTINGERを使ったほうが良い。コブラ同様飛来位置が相手にわかるうえ機体が大きいのですぐ撃ち落とされることが多いが、攻撃力自体は非常に高く無防備な敵兵が固まっているとトリプルキルぐらい平気でやってのける。攻撃範囲も広いため(DOME、DECOMMISSION程度の狭いマップなら全域を射程に収める)迂闊に近づくと一瞬で蜂の巣にされるので迎撃の際は距離に注意。コブラ同様ブラインドアイ無しで銃撃を仕掛けると反撃される。マップによって飛行高度が違い、フレアを撒きつつもSTINGERを食らう事がある。 ジャガーノートJuggernaut 15 赤色スモークを投げ、ジャガーノートのアーマーが入ったケアパッケージを要請する。入手すると被ダメージ減少(0.08倍)、移動速度減少(0.65倍)、装備がM60E4とMP412、グレネードがフラグとスモーク、パークがスカベンジャー、クイックドロー、シットレップになり、常に敵レーダーに表示されるようになる。Reconと違いアサシンは装備されない。アーマー装着中のキルはストリークカウントされない。SMAW、RPG7、STINGER、プレデターミサイルは直撃すると一撃で殺せる。FFAのみランチャーでロックオンすることができる。装着も装着後もEMPで無効化されない。 オスプレイ・ガンナーOsprey Gunner 17 V-22 "オスプレイ"による救援物資投下を要請する。要請後は指定した地点に飛来し、ケアパッケージを投下したのち上空でしばらく待機するが、その間25mmチェーンガンによる攻撃を遠隔操作する。計70秒経過で終了。(マップ外から目標空域(マップ内)へ移動中→マップ上空指定地点への移動中→指定空域上空、物資投下中→空域から離脱、の合計で70秒。このいずれの間も攻撃可能)。ブラインドアイ装備者以外を自動でロックオンするので狙いやすい。前作のヘリガンナーと同じく炸裂弾による攻撃なので直撃させなくてもダメージを与えられる。投下物資は4~5個。アサルトとサポートのどれかがランダムで入っており、ダミー救援物資も混じっていることがある。フレア2回、SMAW4発、JAVELIN、STINGER、プレデターミサイル1発で撃墜可能。敵の対空攻撃が困難な場所を選んで地上攻撃支援に徹するか、物資を味方に供給しやすい場所を選ぶかはよく考えよう。 Support(サポート) 味方を支援したり敵を妨害するタイプのキルストリークカテゴリ。 死亡してもポイントはリセットされない。 設定した最高位キルストリーク報酬を獲得した後にポイントはリセットされ、ポイントを重ねれば再びキルストリーク報酬を得られる。 リスポーンする際にクラスを変えると蓄積したポイントはリセットされるので注意が必要。 サポートのキルストリークでキルしてもポイントは加算されない。(たとえばステルス爆撃で4人キルしてもエスコートエアドロップは獲得できない) 画像 名前 必要ポイント 効果 UAV 4 MQ-1 "プレデター"を要請し、30秒間敵の位置をミニマップに表示する。重ねがけの効果はAssaultと同じ。 カウンターUAVCounterUAV 5 MQ-1 "プレデター"を要請し、30秒間敵のミニマップ、爆撃要請マップをジャミングする。アサシンプロ相手ではジャミングは無効化されるものの、敵UAVおよびAdvUAVを無効化することは可能(リコンやタグ付け、ポータブルレーダーを無効化はできない)。重ねがけしても効果は特に変わらないが一機でも飛行していれば効果は持続するので時間差をつけて要請するのが望ましい。今回はUAV、CUAVとも同方向に飛ぶため、敵から見てどっちがどっちなのかは非常にわかりづらい。高度が若干違う程度の差しか無い模様。ちなみに両UAVともにマップを時計回りに旋回する。 ボディアーマーBallisticVests 5 防弾ベスト入りのバッグを設置する。設置してから60秒間複数のチームメイトに回数制限なしで供給可能。装着すると画面の周囲が黄色になり、その間ダメージを軽減する。一定ダメージを受けると画面が通常に戻り、効果がなくなる。落下ダメージでも消費されてしまうので注意。具体的には、デフォルトの体力とは別に無回復で50の体力が追加されることになる。威力49では消滅に2発、その後キルに3発で、合計5発必要になり、威力50では消滅に1発、その後キルに2発で、1発しか増えない計算となる。威力75でも消滅に1発、その後キルに2発。ただしSRのダメージボーナスなど、受けるダメージが100以上の場合は100以上の分が消滅後の体力から差し引かれる。98×1.5=147では、消滅後の体力は100-47=53となる。ナイフには無効で一撃死されてしまうが、シールド格闘には有効。真価を発揮するのはハードコアモード。元々銃弾1~2発で倒されてしまうハードコアで使用すると、更に1~2発の銃弾に耐えれるようになり体力が倍になるようなものなのでかなりのアドバンテージとなる。あえてキルストリークにボディアーマー以上の物を組み込まず、ハードラインで味方に頻繁に供給すれば非常に強力なサポートになる。一度消費するとリスポーンしない限り装着できないが、他の味方が出したものなら再度装着可能。敵の設置したベストは装着不可だが、銃弾やナイフなどで簡単に破壊可能(ポイントは入るがストリークには含まれない)。電子機器ではないのでEMP発動中でも設置可能。また、武器の切り替え中に取りだすと通常より若干早く取り出せるが、コツが必要。このストリークのみファイナルスタンドを含むあらゆる状況下で設置できる。なお、バッグを持った状態ではナイフのみ使用でき、直前に持っていた武器のProficiencyの格闘とスピードは適用される。 ダミー救援物資Airdrop Trap 5 取得すると爆発するケアパッケージを投下要請する。敵が取得して爆発する瞬間に「ぴりりり」という起動音が聞こえる。投下後ボックス型アイコンがミニマップ上に表示され、味方からは黒のドクロ入りアイコンで見える。要請の際味方には「ダミー救援物資接近中」とアナウンスされるが敵には「敵救援物資接近中」とアナウンスされる。相手側にはランダムで適当なキルストリークが入っている普通の敵ケアパッケージのように見える。偽物は敵が見向きもしない、シットレップ装備時は箱が赤く光る、敵のキルカメラの視界に入っていた場合ドクロマークいりで見えてしまうなど、比較的容易に見破られてしまうためこれでキルを積極的にとる、という類の物では無い。アサシンなど裏取りが得意で、安全な場所で要請された味方救援物資を積極的に横取りしようとする敵がいる場合など、たまに偽物を投げてひっかけてやるとそういった敵に対する抑止効果として働くだろう。また、オスプレイガンナー、エスコートエアドロップで複数個投下されている中に放り込んで混ぜておくのも有効。特殊な使い方としてはキルストリークは一つ保存が可能な事を利用してアサルト救援物資とダミー救援物資を同時に要請して敵を惑わせると言うことも出来る。取得可能ぎりぎりの距離で背を向け取得し、取得と同時にスプリントすると大ダメージを受けるが生き残ることができる。防弾シールド装着して起動音が鳴った後すぐに盾に持ち替えると高確率で回避可能だが近くに味方がいると爆風に巻き込んでしまうので迷惑行為にならないように気を付けよう。敵の頭上に投下して殺すことも一応可能。爆発範囲は比較的広い上にダメージも高く、無関係な敵兵が巻き添えで吹き飛ばされることもある。(なのでドミネーションで味方が旗を確保しようとしているときに、付近に落っこちている救援物資があっても手を出さないか、確保が完了するまで我慢した方が無難)箱は弾を通さないので激戦地で簡易的な遮蔽物としても使える。敵の通行が激しいところにおいて障害物として行動を邪魔することも出来る。ただし味方の邪魔にもなるので注意。誰にもとられない状態が続くと自動的に消滅する。自軍が要請したダミーは要請者も味方もとれないので自爆攻撃などは出来ない。 SAMターレットSAM Turret 8 SAMタレットを設置する。設置されたSAMタレットは360度回転しつつ上空を走査、探知した敵航空機に自動的にミサイルを発射する。BOとは違い、懐から取り出すのですぐ設置できる。SAMだがあまり高角度に首を向けないという欠点があるので置き場所は慎重に。走査レーザーで射線が通っているかどうかを確認できる。設置後の再移動可能。ミサイル一発当たりの威力はSMAWよりも低く、四発命中してSMAW一発分の威力。(よって障害物に遮られるなどで三発しか命中しなかった場合、UAVも撃墜できない。見た目は八連装だが一斉射四発で、次の発射には相応の時間がかかる)。一番最初にレーザーで探知した目標を攻撃する仕様らしく、ヘリやオスプレイが飛んでいても無視してUAVを攻撃したりする事がよくある。威力はさほどでも無いが、一斉射のミサイルで一回のフレアを消費させることが出来るのでUAV以外にも有効なのは間違いない。コンカッション、フラッシュグレネードで動作一時停止。ナイフ、EMPグレネード一撃で破壊可能。設置時間終了でも「サムタレットが破壊された」というアナウンスが流れる。敵航空機に命中した場合、自分のHUDにヒットマークが出るので敵と交戦中の時などは混乱しないように気をつけたい。ちなみに、ミサイルにはランチャー類と同様に対人当たり判定がある。威力は不明だが直撃すると死亡するので、(相当なレアケースだとは思うが)一応頭に入れておこう。 無人偵察機Recon Drone 10 リーコンドローンを操縦して味方に敵の位置を知らせる。飛行開始後一定時間で自動的に自壊して終了となる。あまり高度を上げすぎたりマップ外に出るとカメラがノイズだらけになりシグナルロストの警告が表示され、それでも無視して高度を上げたり移動すると強制終了になる。リーコンドローンのカメラには長方形の緑枠が表示されており、敵が赤い四角で表示されて見える。敵に一定距離近づくと枠の色が赤に変わりその際に射撃ボタンを押すと敵をロックオン(タグ付け)する。ロックオンごとにポイントが入り、それを味方が倒した場合はアシストが加算される。敵SAMタレット、セントリーガンの位置をマーキングすることも可能。リーコンドローンの周辺にはジャマーの効果が発生し、敵のミニマップを妨害する。ロックオンされた敵は(リーコンドローン視点で)緑色の×マークが付き、このマークが付いている敵は誰かにキルされるまでリアルタイムで味方ミニマップに表示され続ける(AdvUAVのように矢印表示ではなく点表示で向きはわからないが、移動状況までラグ無しでヌルヌル動いて完璧に捕捉できる)。アサシン装備者も例外では無いのでアサシンパーティ対策に非常に有効。Blind Eyeを相手が装備していると赤い四角で表示されなくなるが、枠の色は通常通り変わるのでロックオンは可能。ロックした瞬間フラッシュ(?)が炊かれ、敵を一瞬フラッシュバンを当てた状態にさせられる。フレア2回、SMAW、JAVELIN、STINGER、SAMタレットミサイル、EMPグレネードそれぞれ1発で撃墜可能だが、手動操作なので避けられやすい。銃撃でも破壊できるがEMPグレネードの使用が効果的。所持していない場合はSAMタレット付近におびき寄せると一瞬で撃墜してくれる。推定耐久力250。全機種にダッシュしながら使用すると自分にリーコンドローンがめり込んでしまい動けなくなるバグがあるさらにPC版にはセンシティビティ(マウス感度)が極端に低くなるバグがある。 新型UAVAdvanced UAV 12 ミニマップに敵の位置と方向を表示する。フレア無し、SMAW2発、JAVELIN、STINGER1発、もしくはSAMタレットミサイル8発で撃墜可能。稀にSMAW1発でも撃墜できる事あり。(要検証)重ねがけしても効果は変わらない。B-2スピリット爆撃機の小型版のような形状をしている。UAVと同じくマップを右旋回する。 リモートセントリーRemote Sentry 12 360度回転可能なリモート操作可能なセントリーガンを設置する。既定の設置時間終了後に自壊する。アサルトのセントリーガンと違いSAMタレット同様どこからともなく現れ即設置可能だが、射撃を開始するためにはPCを開かないといけない。照準ボタンでズーム可能。敵は赤枠で表示&サーマルカメラで白く表示される(アサシン装備者は白く表示はされないが赤枠表示はされる、ブラインドアイ装備者は赤枠が出ない)威力減衰が無く、連射速度が非常に速く、弾切れもオーバーヒートもしないため照準さえ間違えなければ瞬殺可能。オスプレイですら数秒で撃墜できる。反面遮蔽物は貫通できなかったり、一発当たりのダメージが低かったりなど弾丸自体の威力は大した物では無い。コンカッション、フラッシュでカメラを目つぶしすることができる(あくまで目つぶしだけで射撃を止められるわけでは無い点に注意)。ナイフ、EMPグレネード一撃で破壊可能。ミニマップ上ではセントリーガンと似たアイコンが表示されるが、よく見ると微妙に違う。発砲するまで敵ミニマップに映らない。 ステルス爆撃機StealthBomber 14 レーダーに表示されないB-2 "スピリット"ステルス爆撃機による絨毯爆撃を要請する。色弱者アシスト機能をオンにするとミニマップに表示されてしまうバグは修正済み。要請から到着までにやや時間がかかる。横幅はそれほど広くないが、縦はマップの端から端まで届く。建物内部に逃げ込むことで回避可能だが、爆撃地点直下、または爆撃範囲ギリギリにいるとコンカッショングレネードを食らったようなスロー状態になる。SAMタレットミサイル、SMAW、スティンガー、ジャベリン、RPG、プレデターミサイルなどあらゆる攻撃を持ってしても撃墜することは出来ない。EMPでのみ阻止可能。 EMP 18 EMP "電磁パルス"を発生させ、敵の航空機とタレット類を全滅させる。その後1分間敵の光学照準を含む電子機器、HUD、キルストリークの要請を無効化する(ただしアサシンプロにはHUD無効化の効果は無い)。プレデター、ステルス爆撃などもEMP発動の瞬間にストップする(ミサイルは信管が無効化されるのか爆発しない)。物資輸送中のヘリ、AC130は発動時点で撃墜されてその場に物資を落とす。そのためMAP上空に来ていた場合は入手できることもある。発動の瞬間敵味方ともに画面がフラッシュアウトする。(余談だがその後空を見上げると核?爆発の波紋が見える)EMP効果中に再度発動されると効果時間がリセットされる。EMPループも可能だがあまり好かれる戦術では無い。EMPの残り効果時間は(被発動側の場合)適当なキルストリーク(バリスティックベストは除く)を使用しようとするとエラーとともに表示される。アサシンプロとSpecialist、アイアンサイトで戦うとEMPの影響を最小限に抑えられる。なおM.O.A.Bは発動後にEMPを発動しても阻止できないが、EMP影響下では他のストリーク同様M.O.A.B.要請も阻止できる。 ジャガーノート・リコンJuggernaut Recon 18 ジャガーノートのアーマーが入ったケアパッケージを要請する。入手すると被ダメージ減少(0.08倍)、移動速度減少(0.65倍)、装備がライオットシールドとUSP.45、リーサルはグレネードが消滅しスモークのみ、パークがスカベンジャー、アサシンプロ、シットレップになる。アーマー装着後は常時敵マップに表示される為、アサシンのUAV無効効果は無いが、proの効果であるHUD障害無効化は適用される。設置不要のポータブルレーダーを所持しており近くの敵をミニマップに表示する。ドミネーションでB地点にスモークを炊いて強引に占拠してしまうなどが有効な使い方。SMAW、RPG7、STINGER、プレデターミサイルは直撃すると一撃で殺せる。FFAのみランチャーでロックオンすることができる。EMPで装着も装着後も妨害できない。 護衛つき救援物資Escort Airdrop 18 赤色スモークを炊いて投下地点を指示すると、AI操作のV-22 "オスプレイ"が飛来しケアパッケージを複数個投下、その後指定地点に留まったまま指定地点周辺の敵を自動攻撃し、一定時間経過で帰還する。投下される物資はアサルト、サポート(エアドロップトラップを含む)の中からランダム(サポートが多めの傾向にある)。投下が全て完了するまでは攻撃が行われない事に注意。また、投下地点直下にいると物資に当たって死亡するのでこれも注意。攻撃はAIらしく非常に精密でブラインドアイ無しに物資を奪いに行くと何人いようが近づく前に瞬殺される。フレア2回、SMAW4発、JAVELIN、STINGER1発で撃墜可能。銃撃でも破壊可能だが、耐久力は高い(ブラインドアイプロ付きM4拡張マガジン、最大威力射程の距離でほぼ全弾を使い切る)MW2の緊急空中投下のように使うか、オスプレイの自動攻撃で範囲制圧に使うかよく考えたい。 Specialist(スペシャル) Lv.20でアンロック。 支援の代わりに一定ポイント獲得時に選択したPerkを追加で取得する。 死ぬとポイントと追加Perk効果はリセット。 名前・画像 必要ポイント 効果 ストライク・チェーン 2 事前選択したPerk(解除済みに限る)を1つ追加。最初から装備しておかないと効果のないOverKillは選択不可。ハードラインを最初から装備すれば 1kill - 3kill - 5kill - 7kill で、途中に組み込めば次のパークは必要キル数-1で発動する。 4 6 すべてのスペシャルPERK 8 全てのPerkが有効になる。また、Proficiencyボーナスも得られ、キック、フォーカス、スタビリティ、レンジ、スピード、格闘も一度に適用される(インパクト、アタッチメント、ブレス、ダメージは適用されない)。このボーナスでは本来武器カテゴリで選択不能な効果も得られる(ただし、元々選択していた効果の重複はできない)。この効果はサブウェポンや拾った武器にも適用されるが、落としたり落ちてる武器と交換しても落とした武器には追加されない。 隠しキルストリーク 画像 名前 必要キル数 効果 M.O.A.B. 25 MOAB "モアブ"(大規模爆風爆弾兵器。勘違いされやすいが「核」ではなく通常爆弾)設定不要。どのStrike Packageを選択していても条件さえ満たせば獲得できる。キルストを使わない連続キルが25に達すると獲得(ハードライン装備時は24キル)。発動後は全員に投下まで10秒のカウントダウンが表示され、0と同時にAC130が上空からMOABを投下。敵全員を1キルし、敵の航空支援、SAMタレット、セントリーガン、設置されていた装備品諸々を全て破壊する(前作の戦術核と違って自分は死なないしマッチ強制終了にもならない)。試合、もしくはラウンドが終わるまで赤茶けた演出が持続する。EMP効果は一分間のみ。ジャガーノートアーマーを着るだけで取得不可になってしまうので注意。また救援物資の直撃キルはカウントされる。(ジャガーノートを除く)キルストリークを使ってはいけないということでは無く、単にカウントされないだけで取得は出来る。上記のように核ではないが、Eliteの戦績ではNukeと表示されている。 ※プライベートマッチでも、EMP効果は1分間のみを確認。爆撃後は赤茶けた風景のままだがHUDは表示される。 Death Streak Award(デスストリーク) 連続して指定回数以上殺されたときに効果が発動する。誰かをキルするまでデスごとに発動(ただし巻き添え、デッドマンズハンドで道連れにした場合はキル扱いにならない)。 キルストリークとは別に1つだけ選択可能。 画像 名前 必要連続デス 効果 解除 ジュースドJuiced 4 リスポン後7秒間25%移動速度上昇。SMGなどを所持していると相当なスピードになるので要注意。 Lv.4 リベンジRevenge 5 自分をキルした敵の位置がHUD上に矢印で常時表示される。EMP発動中でも有効。ただし、S D等ではまったく効果なし。 Lv.15 ファイナルスタンドFinal Stand 4 ダウン後に反撃を行う。武器は所持しているプライマリとセカンダリを切り替えて使える。装弾数はキルされたときの状態を引き継ぐので注意。ナイフも使用可能。リーサル、タクティカルともに使用可能。ダウン中にはプレイヤー操作型キルストリーク、設置型キルストリークは要請できない(UAV、CUAVなどPCを使わない物は使用可)。ライフ値は1状態なので、どんな攻撃でも受けると即死するためコンカッションやフラッシュグレネードで対処するとよい。自分がダウンした場合の応戦時でも、コンカッションの自爆でも死んでしまうので投擲には十分注意を。そのまま生存していると約20秒後にダウン状態から回復できる。キルストリークも継続。ダウン中の敵キルもストリークに加算される。ダウン中は匍匐と同じ速度で移動できるので安全な位置に隠れておくのが賢明。死因がヘッドショット、ナイフ、爆発、転落死など即死の場合発動しない。(精密爆撃やステルス爆撃の場合発動して生き残れることがまれにあるが大概は後続の爆撃でキルされることが多い) Lv.32 巻き添えMartyrdom 4 死亡時に安全ピンが抜かれた約3秒信管のフラグを1個落とす。 Lv.51 デットマンズハンドDead Man s Hand 6 約20秒間のみC4とスイッチを握った状態でラストスタンドになる。所持していなくてもどこからともなく現れる。プライマリー、セカンダリー、ナイフなどの武器は使用不可。任意のタイミングか20秒経過でC4が爆発する(ファイナルスタンドと違いダウン状態から回復はせず、必ず爆死する)。ファイナルスタンドと同じでライフは1のため、あらゆる攻撃で死亡するがどんな攻撃を受けても必ず爆発して死亡する。爆破タイミングを計れるMartyrdomのようなものだが、より威力が高い。小部屋内部ならほぼ巻き添えにできる。パッチにて爆破半径と即死半径が縮小された(爆破半径7m、即死半径6.5m)。ブラストシールドを装備している相手にはゼロ距離爆発でも(瀕死に追い込めるが)即死はとれない。ファイナルスタンド同様匍匐と同じ速度で移動可能。ファイナルスタンドと見た目がさほど変わらないのでとどめを刺しにうっかり近づいてしまわないよう注意。基本は同じように遠距離からタクティカルグレネード、銃撃で処理するのが良い。もしくはデッドマンズハンドはC4以外の反撃手段が無いので攻撃してこないなら放っておくのも手。 Lv.57 ホローポイントHollow Points 5 1キル限定でダメージ上昇。上昇率は+40% Lv.71
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貼り付け方がよくわからないのでとりあえずそのままリンクします。 http //codtrans.tngc.jp/?Modern%20Warfare%202%2FMP%2FMaps http //maps.qontact.net/maps.php?json=http%3A%2F%2Ftngc.jp%2Fmaps%2Fmw2_scrapyard.json x=0 y=0 z=1 layer=Team%20Deathmatch w=600 h=600 output=embed imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
https://w.atwiki.jp/mw2tikuwa/pages/2.html
メニュー トップページ 概要 メンバー 使える挨拶一覧 MW2攻略リンク 知りたい事があったらココ 武器などについてはココ Mw2攻略リンク
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CoD MW2 雰囲気意訳wiki
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。 アサルト キルストリーク名 キル数 効果 UAV 3 いわいる偵察機(BO参照) 救援物資 4 ランダムにキルストリークの入った箱を投下する。 サポート キルストリーク名 キル数 効果 ステルス爆撃 14 B-2での爆撃をする。敵のレーダーには現れないが、音で判断できる EMP 18 敵の電子機器類(キルスト、レーダー、スコープ類)を全て破壊する。ボディーアーマーは出せる模様
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ファイナルストリートとは、掲示板を利用して、みんなで小説を作っていく物です。 webドラマをと違い、長文を書くことができます 参加したい方は、会員登録をして、自分のキャラをまとめページで編集してくだいさい
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Call of lyrical Modern Warfare 2 第15話 "Whiskey Hotel" / 取り戻せ星条旗 SIDE 時空管理局 機動六課準備室 五日目 時刻 2005 地球 衛星軌道上 次元航行艦『アースラ』 ポール・ジャクソン 元米海兵隊曹長 地球の、衛星軌道上での核爆発。この情報がミスターRとミスRからもたらされた時、『アースラ』は幸か不幸か、地球に向かっていた。 超国家主義者たちの新たなリーダー、ウラジミール・マカロフのミッドチルダ臨海空港での無差別虐殺と計略により、つい先日まで同盟の関係にあったはずの地球のアメリカ合衆国と時空管理局は戦争状態に陥った。管理局側は米本土東海岸への奇襲空挺攻撃で米軍を翻弄し、首都ワシントンや大都市ニューヨークを蹂躙し続けている。このままでは戦火は拡大する一方であり、アメリカと管理局の共倒れを意図するマカロフの思う壺となってしまう。多くの人々は、その事実に気付かされないままに。 そこで、時空管理局の八神はやて三佐は、自身が指揮官として部隊の稼動準備を行っていた独立部隊『機動六課』、正確にはその準備のためである機動六課準備室を用い、事態の収拾とマカロフを捜索を開始した。 臨海空港でのテロが本当にアメリカの手によるものなのかどうかは、実のところ調査が完了していなかった。ただ、現場にテロの実行犯の一人と思われるアメリカ人の遺体が残されており、このためにテロはアメリカの仕業であるという推測が広まった。このためまずは調査を完了させ、その報告結果を待つべきという報復慎重派が管理局には多数いた。不運であったのは、彼らとは主張が相反するもの、すなわちただちにアメリカへの報復を強行すべきという報復強行派もまた、管理局には多数存在したことだ。強行派は慎重派を強引な手段で次々と逮捕してしまい、現在の管理局、それも地球への兵力輸送と攻撃を行えるだけの能力を持つ本局は主導権を強行派が握っている。 これに対し機動六課準備室は、報復慎重派の中でも特に大きな権限を持っていたクロノ・ハラオウン提督の救出作戦を決行。管理局の中でも優秀で人望もある彼を奪還し、クロノ自身が強行派に報復作戦の中止と撤退を呼びかければ、彼らは大きく動揺するだろう。強行派に鞍替えせざるを得なかった者も、戻ってくるかもしれない。 救出作戦ははやての呼びかけに応じた管理局の精鋭、それにジャクソンを初めとした米海兵隊や英SASの兵士たちの働きにより、無事成功。クロノはかつて自分が艦長を勤めていた次元航行艦『アースラ』へと帰還した。 クロノの救出に成功した機動六課準備室だったが、彼らは途中、気になる情報を入手した。地球でも現在、この戦争を裏で仕組んだ超国家主義者たちのリーダー、マカロフを追っている特殊部隊が活動中だという。部隊の名は、Task Force141。クロノとジャクソンの戦友、ソープもそこにいるらしい。もしも彼らとコンタクトが取れれば、地球と管理局の精鋭部隊で共同戦線を築くことが可能かもしれない。 そこで『アースラ』はTask Force141とのコンタクトを求めて、地球へ向かった。その途中、核爆発という情報を得た。 緊急招集がかかり、艦橋に集まった時の光景を、ジャクソンははっきりと覚えていた。この時間帯、本来はオペレーター席は当直勤務の者だけが座っているが、彼が艦橋に到着した時には全席が埋まっていた。中央の主任オペレーター席では、艦の主任オペレーターであるエイミィ・リミエッタという女性が、通信と解析の指示でてんてこ舞いをしていた。 何より、彼の視線を奪ったのは、艦橋にある大型の観測窓から見る地球だった。米本土、東海岸上空。自らの祖国。その東海岸が、暗い。西海岸や中央はまだ人々の生活がそこにあることを示す明かりが、宇宙である衛星軌道からでも見える。だが東海岸に限っては、真っ暗だった。「東海岸はみんな節電中か」と同僚のグリッグが言ういつものジョークも、耳に入らなかった。 それから、衛星軌道上に浮かぶ無数の残骸。これは何だろう、と思って観察を続けていたが、微速前進する『アースラ』の観測窓に、ドッと衝撃があった瞬間、艦橋で男女問わずの悲鳴が上がった。宇宙服も着ないままに、放り出された死体だった。服装からして、管理局の次元航行艦の乗組員であることが推測された。 ようやく、ジャクソンを含めて彼らは目の前でほんの数時間前、何が起こったのかを悟った。核爆発により、衛星軌道上に展開していた次元航行艦隊が、壊滅したのだ。大半は地上戦支援のためもっと高度を下げているとの情報だったが、『アースラ』乗組員たちが出くわした残骸は、衛星軌道上に残留していた艦のものだったのだろう。 現在、『アースラ』は救出活動を行っている。核爆発が追い詰められた米軍によるものなのかは不明だが、目の前で漂流している艦があれば、見過ごすことは出来ない。例え強行派の下で報復作戦に従事していた者であっても、今の彼らは助けを待つ漂流者であり負傷者だったのだ。 「医務室だけじゃ収まりきらないわ。食堂を臨時で救護室にして! 軽傷の者は幹部食堂、重傷者は私のいる一般食堂に!」 まるで野戦病院だ、とありったけの医薬品を担ぎ込むジャクソンは思った。一般食堂は現在、地獄絵図だ。火傷、切創、骨折といったありとあらゆる負傷者が運び込まれ、それを医師免許を持つ彼の恋人、シャマルと『アースラ』の医務室のクルーが懸命な治療を施している。シャマルは実質、重傷者治療の指揮を取っていた。 白衣の天使とはよく言ったものだが、クルーたちの着る白衣はもはや白くなかった。ほとんどが赤黒く染まっていたのだ。 「シャマル、モルヒネと包帯、それから消毒液だ。他に必要なものは?」 「ありがとう、そこに置いておいてください。医薬品はいいから、ジャクソンさんは私を手伝ってください!」 振り向きもせず、シャマルは言う。彼女に言われるがまま、ジャクソンは彼女を手伝った。と言っても、出来ることは少ない。医者でもなければ看護師の資格を持つ訳でもない彼は、あくまでもただの兵士でしかないのだ。負傷者の傷口を固く縛れ、と命じられれば包帯を持ち出して止血をする。抑えて、と命じられれば、麻酔が尽きたために苦しみもがく重傷者の手足を抑える。励ましてあげて、と命じられれば、泣き言を口にする負傷者に「治療はうまくいってるぞ」と励ましの言葉をかけた。言われたことをするしかない。彼にはそれが悔しかった。今、ジャクソンの愛する恋人は、目の前の命を救おうと必死になっているというのに。 一人の治療が終わった後、ようやく一旦重傷者の搬入が止まった。軽傷者はまだいるが、彼らはただちに命の危険が迫っている訳ではない。医者も人間なのだから、休める時に休まねば自分が怪我をしてしまう。 飛び散った血がそのままになった白衣で、シャマルは疲れたように腰を下ろした。明るく元気ないつもの彼女も、この時ばかりは疲れ切っていた。 「大丈夫か? 欲しいものがあったら言ってくれ。そうだ、喉が渇いたろう。水を持ってくる」 「あ、いえ、いらないです。それより…」 見かねたジャクソンが気遣って声をかけたが、彼女は首を振った。その代わりに、手を伸ばして彼のそれを掴む。血に塗れたシャマルの、細い指。しかしジャクソンは嫌悪しなかった。無言で、彼女の次の言葉を待つ。 「…傍にいてください。ちょっとだけで、いいから」 頷き、ジャクソンはシャマルの傍に腰を下ろす。医師免許を持っているからと言って、グロテスクな人の怪我を見ても平気かどうかと言えば、それは違う問題のはずだ。彼女の肩が、わずかに震えている。人の命をいくつも救ってきたその肩は、逆を言えばそれまでずっと人の生死を左右させてきたのだ。よくもプレッシャーで押しつぶされないものだ。 震える恋人を安心させるようにして肩を抱く兵士は、思考の片隅で祖国のことも考えていた。アメリカ合衆国。一度、彼が忠誠を誓った身の国。シャマルやはやてたちとの縁のおかげでミッドチルダの連絡官となっていたが、戦争がその関係を破壊しようとした。ジャクソンはその時、祖国ではなくシャマルたちと共にいることを選んだ。それがひいてはアメリカを救うことになる、と思っていた。 しかし、実際のところはどうなのだろう。艦橋で見た、暗闇の東海岸が脳裏から離れない。まるで、そこだけ黒いインクで塗り潰したかのようだった。黒い東海岸、黒いワシントン、黒いニューヨーク。このまま祖国は真っ黒に染まっていくのではないだろうか。そう思うと、気が気でない。 報復強行派は無論止めなければならないが、ジャクソンたちの手だけでは難しい。この戦争は一種の病気のようなものだ。マカロフを倒すと言う根本的な治療はもちろん必要だが、ジャクソン としてはこれ以上祖国の被害が拡大しないよう、報復強行派を止める対処療法も必要だ。そのためには今も戦っているであろう米軍に期待するしかない。核爆発で次元航行艦隊が壊滅したとなれば、反撃の糸口も見出せるだろうか。 かつての顔も知らない戦友たちに、彼は祈るような思いを寄せていた。頼む、星条旗を取り戻してくれ。 SIDE 米陸軍 第七五レンジャー連隊 五日目 時刻 1850 ワシントンD.C. ジェームズ・ラミレス上等兵 気のせいか、誰かに応援されたような気がした。頼む、星条旗を取り戻してくれと。 それが誰からのメッセージだったのかは分からない。空耳か、あるいは思い過ごしか。本当に遠く離れた誰かからの、応援だったかもしれない。 ラミレスは銃を握る腕に改めて力を入れた。空耳でも思い過ごしでもいい。これから自分は、本当に星条旗を取り戻しに向かうからだ。いや、正確には"自分たち"だ。星条旗を取り戻すため、集結したワシントン防衛の米陸軍、海軍、海兵隊、果ては脱出して陸戦に加わるざるを得なくなった空軍のパイロット。まさしく混成部隊。ラミレスと、彼が所属する第七五レンジャー連隊はその一員だった。 土砂降りの雨は、まだ続いていた。崩れ落ちた退避壕の天井からは容赦なく天から水が滝のように降り注ぎ、進む兵士たちの足をもつれさせようとする。しかし、その程度でレンジャーたちの前進は止まらない。これから向かう目的地は、アメリカ人であると自覚するならもっとも重要な象徴だからだ。 「ウイスキーホテルへ急げ!」 「聞いたろ、こっちだ!」 陸軍の兵士が方向を指差し、海軍の兵士が前を行く。ウイスキーホテルとは、NATOファネティックコードと呼ばれる通話表で『W』と『H』を意味する。ワシントンで『WH』という建物と言えば、もはや一つしかない。 前を行く戦友たちに続き、ラミレスが所属する分隊の長であるフォーリー軍曹がレンジャーたちの先頭に立つ。退避壕から地上に出れば、そこはただちに戦場だった――ホワイトハウスと言う、戦場。アメリカ合衆国の政府機能の中枢にして、合衆国を象徴するもの。防衛部隊の奮戦も空しく、管理局の陸戦魔導師たちに占拠されてしまったが、ここを奪還するのだ。幸か不幸か、ホワイトハウスは見るも無残な形で武装化されてしまっているが、いかなる理由か国旗はまだ星条旗のままだ。文字通り、星条旗を取り戻すための戦いになる。 無論、象徴を取り戻すためだけに彼らは危険を冒して敵が陣取るホワイトハウスに攻撃を仕掛けた訳ではない。ワシントン防衛の陸海空軍、海兵隊の残存兵力全てを持って挑むのには、それなり以上の理由があった。 「M240Bを撃ち続けろ! 左翼にもっと兵力を回せ!」 指揮官らしい男が、双眼鏡を手に最前線で指揮を執っている。ラミレスたちにホワイトハウスに集まるよう指示を下した、陸軍のマーシャル大佐だ。本来ならもっと安全な後方の指揮所で参謀たちと協議の上で作戦を決めるような者が、今まさに銃弾が目の前で飛び交う戦場に乗り込んで、自ら陣頭指揮に当たっている。 「大佐、状況は!?」 「我々は"希望の丘"を前にしているぞ、軍曹!」 フォーリー軍曹が大佐に駆け寄り、状況説明と指示を乞う。マーシャル大佐は興奮しきった様子で、しかし指示自体は冷静に下す。 「ホワイトハウスの電力はまだ生きている! つまり、あそこを奪い返せば司令部と通信が可能になるんだ!」 「もし駄目なら!?」 「海兵隊の通信手によれば、ワシントンは更地にされるそうだ! 空軍による焦土作戦が始まる!」 何だって、正気かよ司令部――分隊長と大佐の会話に聞き耳を立てていたラミレスは、怒りと焦燥が入り混じった視線でホワイトハウスを見る。二階に築かれた陣地から魔力弾の妖しい光が飛び、大地を耕すような勢いで放たれる。右翼に展開する海兵隊が機関銃で制圧を試みているが、敵はホワイトハウスの屋上にあるライトで夜の闇を切り裂き、海兵隊にお返しの銃撃を送って彼らの手を焼かせていた。敵はこちらの姿をはっきりとライトで映し出してしまえるのだ。 否、重要なのはそこではない。ライトが使えると言うことは、ほんの数時間前に発生したあのEMPの影響を受けなかったか、もしくは最小限の被害で済んだということだ。政府機能の中枢というだけあって、電磁パルスを浴びても耐えられるよう設計されていたに違いない。マーシャル大佐の言う通り、ホワイトハウス内にある通信機もおそらく健在であろうから、中央司令部と交信して爆撃中止を要請できる。 それにしても焦土作戦かよ。俺たちはまだ戦ってるんだぞ。中央司令部と連絡がついたら、力の限り罵倒してやる。ラミレスはしかし、そんな怒りも生きていればの話だと思った。今は、進 むしかない。ホワイトハウスを、取り戻す。 「分かったら行け! 軍曹たちは左翼だ!」 大佐の命令が下る。異議を唱える者はいなかった。ここで尻込みしていては、どの道ワシントンは焦土と化してしまう。例えホワイトハウスから激しい銃撃が放たれていようと、生き残るには前に進むしかない。 分隊、前進とフォーリーが例によって前に立った。ラミレスたちも続く。 背後からは続々と増援にやって来た味方がいて、決死の援護射撃を敢行する。それで敵の銃撃は収まらず、かえってホワイトハウスからのライトが浴びせられ、反撃を浴びてしまうが、おかげでラミレスたちに降り注ぐはずだった魔力弾はそちらに集中することになった。この隙を逃してはならない。 分隊にとって幸運だったのは、庭のど真ん中に墜落した友軍のヘリが立ち塞がっていたことだ。もはやローターは全て折れて千切れ、墜落時の衝撃でグシャグシャにひしゃげた機体だったが、敵の魔力弾を防ぐには充分過ぎるほどの盾となっていた。援護射撃が途絶え、ラミレスの足元にも光の弾丸が掠め飛ぶようになりだしたその時、彼はこのヘリの残骸に向かって走り、滑り込むようにして陰に入った。カン、カンと甲高い金属音が鳴り、兵士を狙ったはずの魔力弾は弾き返されていく。このヘリは死してなお、国のために尽くしていた。なんという愛国心、忠誠心。これで前進に合わせて動いてくれれば文句は無かったのだが。 とは言え、逃げ込んだはいいがこの先が問題だった。ホワイトハウスは真正面からは近付けない。厳重に封鎖されており、積み重ねられた障害物を撤去するだけでも相当な時間が食われる。 一番手薄なのは西側、大統領の執務室などが存在するウェストウイングからだが――勇気を振り絞り、残骸から身を乗り出して前進を図った味方の兵士が一人、西側から飛んできた魔力弾を浴びてしまい、悲鳴も上げないまま地面に崩れ落ちた。助けようと同僚らしい兵士が前に出ようと試みるが、途端に忌々しい魔法の弾丸が飛んできて、その動きを止める。 敵も必死。ラミレスは身をもって思い知らされた。EMPは、管理局の魔導師たちの装備にも重大な影響をもたらした。連中にとっての魔法は科学として成立しているものであり、様々な魔法の発動を補助するデバイスと言われる一種の魔法の杖も、電子機器が用いられていることが多い。だから、例えば飛行魔法を使っていた魔導師なども突然電磁波を浴びて、飛行の補助を行っていたデバイスが死ねば、墜落する可能性は充分にある。現に、ラミレスは目の前に落ちてきた魔導師を目撃した。召還魔法で竜を呼び出し、背中に乗っていた魔導師も、通常なら気性が荒くとても飼い慣らせないワイバーンを魔法で制御していた。その魔法の補助を担っていたデバイスが突然死ねば、竜も乗り手も混乱し、墜落してしまう。奴らも追い込まれている。ホワイトハウスに立て篭もる魔導師たちは、ここが陥落すれば行き場を無くすのだ。 「ラミレス、進めないか!?」 「援護射撃はどうなってんです、これじゃ釘付けだ。もっと火力を!」 離れたところにいるフォーリー軍曹からの声が飛ぶが、どうすることも出来ない。機関銃が支援の銃撃を行っているのは知っていたが、ウェストウイングに陣取る敵の攻撃までは抑えてくれなかった。 こうなったらイチかバチか――手に持つM4A1を握りなおす。身を乗り出し、どうか弾が当たらないことを祈って進むしかない。そう思ってヘリの残骸から離れようとしたその時、彼のすぐ隣に二人の兵士が駆け寄ってきた。自分たちと同じようにホワイトハウス奪還のため集まった友軍兵士、名も知らぬ戦友。一人は長銃身のM14を持ち、もう一人はM16A4を持っていた。 「おい、そこの若いの。俺たちが援護してやる」 「"俺たち"? 他にも来るのか」 「いいや、俺たちは俺たちだ――二人だよ。そんな情けない眼をするな。シュガート、やってくれ」 たった二人の援護、と聞かされてラミレスは泣きそうになったが、どうにも様子がおかしい。やって来た二人の兵士のうち一人、シュガートと呼ばれた兵士はM14を構えて、まずはこちらと言わんばかりに、ホワイトハウスの中央、レジデンスと呼ばれる建物の屋上に見えるライトを狙う。先ほどからこのライトが支援してくれる機関銃に浴びせられ、敵の銃撃を助けていたのだ。しかし狙うと言っても、眩い光を発するライトはおおよその位置は掴めても、正確な位置までは捕捉出来ないのではないか。 機関銃の発する連続した銃声、敵のものとも味方のものとも区別がつかない悲鳴と怒号、時折響く爆発音の最中、シュガートの持つM14が、七.六二ミリ弾特有の独特な銃声を放つ。一発、二発、三発。パッとライトの光が消えた。ホワイトハウスの屋上から振りまかれていたあの忌々しい光が。これで援護射撃を行う機関銃が狙われにくくなった。 シュガートはさらに、西側にいる敵にも狙撃を敢行。パン、パンと銃声が鳴り響き、アッと短いが悲鳴が上がる。敵の銃撃が、少しずつであるが、勢いを衰えさせていく。 「ほら、行け。今なら撃たれない」 M16A4を持つ兵士が、ラミレスの肩を叩いて前進を促す。迷っている暇は無い。頷き、彼は駆け出した。目指すはウェストウイング。そこから内部に侵入し、ホワイトハウス内の敵を掃討する。 走り出した若いレンジャー隊員を見送り、残って援護射撃を続ける二人の兵士は、ふと目の前で盾となるヘリの残骸を見る。グシャグシャにひしゃげているが、間違いなく陸軍のUH-60ブラックホーク輸送ヘリだ。 「おいゴートン、またブラックホークだ。モガンディッシュ再来だな」 「言うなよシュガート。お互いろくな思い出ないだろ、あそこは」 「違いない」 ゴートン、と呼ばれた兵士はM16A4をウェストウイングの方向に向ける。射線上に味方がいないのを確認した上で、引き金を引いて銃撃。薬莢が弾き出され、放たれた弾が不運にも狙われた魔導師の一人を射抜いて倒す。 「なぁシュガート、今度は生き残れるかな」 「あぁ、主役にはなれないかもしれんがね」 ウェストウイングに侵入出来たのは、ラミレスの他は分隊長のフォーリー、副官のダン伍長のほか数名のみだった。侵入するまでに出た犠牲が、大きすぎたのだ。 もっとも、それで進軍を止める訳には行かない。大統領の執務室に入った分隊は敵がいないのを確認し、増援を待たずしてさらに前進しようとする。 「ダン、扉を開けろ」 フォーリーの指示が飛ぶ。にも関わらず、ダン伍長は何を思ったのか動かず、普段なら大統領が座っているであろう椅子の背後にある壁、そこにある版画ばかり見ている。よほど物珍しいのか、しかしここは戦場だ。 もちろん、ダンは何も版画が珍しくて立ち止まっていた訳ではない。壁にかかった版画の向こうから、音声が流れ出ているのだ。ラミレスも先ほどから気になっていた。版画が外されると、壁に埋め込まれたスピーカーが姿を見せる。このスピーカーは、どうやら中央司令部からの通信放送を流しているらしい。 ≪――にいる全部隊に告ぐ。D.C.にいる全部隊に告ぐ。ハンマーダウンを実行する。繰り返す、ハンマーダウンを実行する。この通信を聞いた者は政府の重要施設へ向かえ。その屋上で緑色のスモークを焚け。確認後、ハンマーダウンは中止される。繰り返す、D.C.にいる全部隊に告ぐ――≫ 「軍曹、これ聞いてます?」 ダンがとぼけたような声で言う。ハンマーダウン、要するに焦土作戦だ。重要施設の屋上で緑のスモークを焚けば、爆撃は中止されると放送は言っている。重要施設、ラミレスたちはまさにそこにいるではないか。政府の重要施設、それもとびっきり重要な場所に。 「聞いてるから急ぐんだ! 扉を開けろ!」 了解、とダンが扉の前に立つ。鍵がかかっていたが、銃で鍵ごと撃って壊した。扉が開かれ、分隊は一気に進む。妙な気分だ、とラミレスは思った。大統領も歩いていたであろうホワイトハウスの中を、完全武装の姿で進むことになろうとは。出来れば観光旅行で来たかった。 テレビでお馴染みの報道フロアへ到着すれば、出迎えてくれたのはマスコミではなく魔導師たちだった。眩い閃光もカメラのフラッシュではなく、当たれば致命傷になりかねない魔力弾と来ている。 お返しの銃弾を叩き込み、ラミレスたちは壁に身を寄せる。手榴弾のピンを抜いて、スリーカウントしてから投げ込む。今日の報道発表は手榴弾三個。爆発したのを確認し、銃を乱射しながら突っ込んだ。爆風に怯んだ魔導師たちは体制が整う前に攻撃を受け、次々と倒れていく。 報道フロアを抜けて、さらに奥へ。もう一刻の猶予もない。立ち塞がる敵を薙ぎ倒していく。 ≪爆撃まであと二分≫ 「あと二分だ、急げ!」 放送が残り時間を告げて、フォーリーの指示が飛ぶ。とにかく今は屋上へ。しかし、屋内ゆえに入り組んだ地形と敵の必死の防衛網がラミレスたちの前進を阻む。 「伏せろ、陸軍!」 背後で突如、叫び声が聞こえた。振り返ると同時に、ラミレスは地面に己の身体を叩きつけるようにして伏せる。彼が見たのは、やたら大きな筒を構えた兵士が、敵に向かって何か叫んでいるものだった。 白煙が吹き上がり、頭の上を何かが飛んでいったと認識した直後、向こう側で爆発が舞い起きた。同時に、敵の悲鳴も。ただちに立ち上がってみれば、魔導師たちが地形ごと吹き飛ばされていた。 背後からAT-4ロケットランチャーで援護してくれたのは、海兵隊の迷彩服を着た兵士たち。否、海兵隊そのものだった。分隊長の二等軍曹が駆け寄ってきて、「ここは俺たちに任せろ」とフォーリーに言っている。 「敵はここで食い止めてやる、行け」 「頼みます、二等軍曹。ダン、ラミレス、ついて来い!」 言われるまでもない。ラミレスは先を急ぐフォーリーとダンを追いかけようとして、ほんの一瞬立ち止まり、先ほどAT-4をぶっ放し、こいつだけは空軍の迷彩服を着ていた女性兵士に親指を立てた。 言葉を交わす時間は無い。その必要も無かった。幸運を、と親指を立てただけで、女性兵士には伝わった。彼女は一瞬の微笑を浮かべて答えてくれた。 「敵を一人も通すな。ロケット、サントスと一緒に右を固めろ!」 「了解! エイリアンの相手よりは楽ですよ!」 「よし、その意気だ。2-5、退却!?」 『クソ喰らえ!』 背後で交わされる海兵隊員たちの合言葉の、なんと心強いことか。彼らに任せておけば、後ろから敵がやって来ることはない。ラミレスたちは、屋上に向かう。 爆撃まで残り九〇秒、と放送が告げた。 階段が瓦礫で埋まっていたが、レンジャーたちはその瓦礫の上を強引に突き進む。昇りきれば、もうあと一息で屋上に到達出来るところまで進んでいた。 しかし、よりにもよってこんなところで敵は防衛線を構築していた。即席ゆえに時間さえあれば突破は難しくないが、今はその時間が無い。やむを得ない、と判断し、フォーリーとダン、それにラミレスは突撃を敢行する。無論、ただ突っ込むだけではすぐに撃たれてしまうだろう。残った手榴弾とM203グレネードランチャーをありったけ叩き込み、遮蔽物を徹底的に破壊したところで一気に突っ込む。魔導師たちは急激に距離を詰められたことで混乱し、収まらないうちに分隊は銃撃を叩き込む。 一人の魔導師を撃ち倒した時、ラミレスの持つM4A1がカチン、と小さく断末魔を上げた。弾切れだ。空になったマガジンを取り外そうとして、チェストリグのマガジンポーチにもう残弾が残っていな いことに気付く。あとは同じくチェストリグにあるホルスターに収められた、ベレッタM92F拳銃だけだ。 不意に、背後に殺気。振り返ると同時に、弾切れになったM4A1の銃身を前に突き出した。ガッと衝撃が走り、かろうじて体勢を崩さず済んだ。生き残った魔導師の一人が、デバイスで殴りかかって来たのだ。敵の目は血走っており、相当興奮しているのが見て取れた。 拳銃を抜こうとした矢先に、もう一撃が振り下ろされる。再びM4A1で受け止めたが、今度は衝撃を受けきれず、ラミレスは無様に転んでしまう。M4A1も弾き飛ばされてしまった。好機と見たのか、魔導師はデバイスを槍のように突き立て、迫ってくる。こいつは何か言っていた。家族の仇だ、アメリカ人め。 倒れた姿勢のまま、兵士は突っ込んでくる魔導師に向けてM92Fを抜いた。照準もままならないまま、銃口だけを魔導師に向けて、右手だけで撃つ。手のひらに反動が走り、薬莢が弾き出され、放たれた銃弾が敵に吸い込まれていく。間一髪、ラミレスを殺そうとデバイスを突き立ててきた魔導師は、寸前で返り討ちにあった。 家族の仇だと――倒れ込んできた敵の死体を押しのけて、彼は言い様のない怒りに囚われた。お前らが仕掛けてきた戦争だろうが。ふざけやがって。お前らのせいで何人死んだと思ってる。 「爆撃まであと三〇秒だ! 屋上に上がれ、行け行け行け!」 先に進んだフォーリーの声が聞こえて、ラミレスは怒りの炎をそのままに駆け出した。階段を昇り、走りながらチェストリグの腰の方にあるパックから、緑色の発炎筒を持ち出す。 大勢死んだ。この戦争で、何人も何十人も、何百人も何千人も、もしかしたら何万人も。多くの人が家を失い、家族を失い、友を失った。それなのに、家族の仇だと? ふざけてる。管理局の奴ら、ふざけている。被害者面もいい加減にしろ。家族を、友を失ったのは、俺たちだってそうだ。他ならぬ、管理局の手で。アレン先輩も、帰ってこないんだ。 身体は疲れきっていた。通常なら、もう一歩も歩けないほどだ。にも関わらず、ラミレスは走った。怒りが、彼の原動力だった。 屋上に辿り着く。星条旗が風に翻っていた。先に到着していたダンとフォーリーは、すでに発炎筒を焚いて力一杯、緑色の煙を火災で紅く照らし出された夜の空に見せつけようとしている。ラミレスも同じように、発炎筒を焚いた。緑色の煙が、ホワイトハウスの屋上に流れていく。 ≪ホワイトハウス上空にグリーン・スモークを視認、グリーン・スモークを視認!≫ ≪攻撃中止、攻撃中止。ワシントン防衛部隊はまだ健在だ。繰り返す、攻撃中止!≫ 聞こえるはずの無い、爆撃機のパイロットと中央司令部の交信が耳に入ったような気がする。はるか空の向こうから黒い塊のようなものが急接近してきて、味方の戦闘機だと気付く。F-15Eストライク・イーグル、空軍の戦闘爆撃機。そのF-15Eが、ホワイトハウスの真上を通過していった。一発の爆弾も、投下することなく。 終わった。ホワイトハウスを奪還し、爆撃は中止された。ワシントンは防衛された。ひとまずは、だが。 「それで――」 役目を終えた発炎筒を投げ捨てて、ダンが口を開く。 「俺たちはいつクラナガンに行くんですかね」 ダンの眼が、憎しみに染まっている。クラナガンとは、ミッドチルダの首都だ。そのミッドチルダは時空管理局のお膝元であり、実質的にクラナガンは管理局にとっての首都であると言ってもいい。 自分たちの祖国を、これだけ滅茶苦茶にされたのだ。報復は、当然だ。 「その時は、滅茶苦茶にしてやる」 ラミレスは、天に向かって言い放つ。彼の眼もまた、憎しみの炎に染まっていた。否、ひょっとすれば、その炎は誰よりも強いものだったのかもしれない。 「その時が来たらだ、その時が来たら」 フォーリーの戒めの言葉も、今の彼には届かなかった。 戻る 次へ
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――その日、街は平和だった。 「なぁ、シュガート。聞いたか?」 ひゅ、と軽い手つきでグローブ片手に白い球を投げる兵士は、キャッチボールの相手に向けて口を開く。 聞いたって、何さ。シュガートと呼ばれた相手は、無言でそう訴えた。返事と共に、ボールを投げる。パンッと爽やかとさえ言えそうな音が響き、質問の主のグローブに投げられたボールが収まっ た。空は夕焼けに染まりつつあり、日差しはそこまできつくない。サングラスを外した二人の今の服装もズボンこそ迷彩だが、上は緑のTシャツ一枚だった。二人は陸軍所属の軍人だったが、軽やか な服装、休日だからこそ許されているものだ。 キャッチボールの合間を縫うようにして、彼はシュガートに向けて話の続きを口にする。 「何でもよ、戦争になるかもしれねぇって話だ。相手はあのミッドチルダ――例の空港での虐殺事件、ニュースで見たろ。あれの犯人らしい遺体が、アメリカ人だったもんだから……」 「剣と魔法とドラゴンが攻めてくるって言うのか、ゴートンは」 口数の少ない相棒は、言葉を挟むようにしてようやく自分の意見を言った。ミッドチルダと言えば最近その存在が公になった時空管理局のお膝元で、ミッドチルダの意見はそのまま管理局の意見 になると言ってもよい。例えば彼らが地球のみんなと仲良くしようと言えばそうなるし、お前らなんて大嫌いだ、みんな死んでしまえとなれば管理局はそのために行動する。そのミッドチルダの民 間空港で、虐殺事件があった。犯人グループの一人が遺体で発見され、さらにアメリカ人であったものだから、今あちらの世論は火がついたように『アメリカ討つべし』となっている。 「しかし、本当に攻めて来るのかねぇ。俺が聞いた話じゃ、宇宙には管理局の侵攻に備えて人工衛星が常時監視してるって話じゃないか」 「奴さんたちは転送魔法とやらで、俺たちのすぐ隣にやって来ることも出来るらしいが、それだと大兵力を送るのは無理らしいからな。魔法の力にも限度はある」 合衆国と時空管理局は同盟を結んだが、少なくとも合衆国は腹の底から異世界の住人たちを信じた訳ではなかった。彼らがその気になれば次元航行艦で兵員を運び、いざとなったら地球に降下作 戦を実施できると分かってからは、特に宇宙空間への監視及び攻撃手段が整えられていった。複数の人工衛星が地球軌道上を監視し、不審な影あらば地上からミサイルが放たれる。守りは強固、こ れを打ち破りたければ管理局は相当な損害を覚悟せねばならない、と彼らは聞かされていた。もっとも、そうして降下してきた『魔法使い』たちには従来通りの火器兵器で挑まねばならない。新装 備の開発は――例えば、魔法による防壁を貫通させる新型銃弾など――うまく進んでいないようだった。 「まぁ、来ないだろう。もし来るなら、今頃とっくに衛星が連中を見つけてる」 「違いない――おっと」 ゴートンのグローブのすぐ上を、白い球が飛び越えていく。取り損ねた。収まるべきところに収まらなかったボールは頭上を通過し、地面を二回ほどバウンドして転がっていき、ようやく止まる。 やれやれ、まずったな。拾いに向かう彼の背中に、シュガートの声が届く。 「そんな調子じゃあ、魔法使いの連中は容易く侵入してくるぞ」 「まったくだ、気をつけないと」 ――二人は知る由もない。この時、自分たちの言葉がすでに現実になっていることに。 Call of lyrical Modern Warfare 2 第6話 Wolverines! / 東海岸、炎上す SIDE 米陸軍 第七五レンジャー連隊 四日目 時刻 1745 ヴァージニア州北東 ジェームズ・ラミレス上等兵 気付けたはずなのだ。何者であれ、合衆国本土に近付く者は高度な監視システムによって発見され、領空と領海、どちらにも足を踏み入れる前に撃退される。少なくとも司令部の間ではそういう 構想の元に現在の防衛計画は練られていたのだし、末端の兵士たちもそれを信じて訓練に従事してきた。 だけども、今目の前に広がっている光景は、そんな構想など完全に無視された状況だった。いったい誰が、想像しえただろうか。合衆国本土が、異邦人によって直接蹂躙されているなど。 天を覆う、SF映画に出てきそうな大量の空飛ぶ船。まるで宇宙船だ。その宇宙船から、白いパラシュートがいくつもいくつも降りてくる。輸送艦はそれこそSF映画のようなデザインであるのに、 やって来た異邦人たちは、肝心の降下作戦をずいぶんとアナログな――と言うより、地球の軍隊が行うそれとほとんど同じだ――方法で行っているのだ。着陸した後は、見境なく撃ちまくる。撃っ て来るのは銃弾ではなく、魔法の弾だけども。 ほんの少し前、偶然通信室に用事のあったラミレスは、はっきりと覚えている。最初はのん気な会話を続けていた司令部の様子が、一気に様変わりする様子を。 ――サンド・ブラボー。こちらNORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)だ。そちらの空域で一七〇の飛行物体が確認されている。 ――こちらサンド・ブラボー。冗談ならよしてくださいよ。いい天気です、異常なし。 ――もう一度確認してくれ。本当に何も映ってないか? ――上空はクリアですよ。そちらの誤表示では? ――確認しよう。ズール・エクスレイ6、そちらに映っている一〇〇の飛行物体はどうだ? ――こちらのレーダーには異常なし。太陽風の干渉かな、今日は黒点活動が激しいようですし。 ――シエラ・デルタ、あー、ACSに軽微の不具合がある模様だ。そちらから確認を……。 ――何だ、人が空から降ってきた!? ――確認しろ。 ――九五号線上空に人だ! 人が空を飛びながら何か撃って来てる! 大型の宇宙船らしきものも確認! ――待機しろ、最寄部隊と連絡を取る! ――こちら第七五レンジャー連隊第一大隊、ハンター2-1のフォーリー軍曹です。何事ですか? ――全基地へ通達。衛星監視網が無効化されている! SOSUS及びフェーズドアレイレーダーも機能していない! これは演習ではない! あり得るのだろうか。合衆国を護る監視網の全てが無力化。しかも、侵攻してきたのは異邦人。ミッドチルダ。時空管理局。同盟者。昨日までの友人。 軍用車両のハンビーの助手席で様々な思いを巡らせるラミレスの思考の片隅に、ふと帰ってこなかった男の顔が浮かぶ。アレン上等兵。学生時代からベースボールの先輩で、花形部隊とやらに引き 抜かれた。それっきり、連絡はない。極秘任務にでも就いているのか。いずれにせよ、今彼がこの場にいれば頼りがいがあっただろうに。彼に投げてもらうはずだった白いボールは、ロッカーの中 に入れたままにしている。 ――思考中断。兵士たちを乗せた車列は、住宅街に入った。すでにほとんどの民間人は逃げ出したはずだが、それでもなお敵の攻撃は止まらない。奴らは、街を占領する気などないのだ。ただ破壊 の限りを尽くし、恨みと憎しみを合衆国に叩きつけるだけ。そのためにやって来たのだ。 前を行くハンビーの銃座に就く兵士が、何かを見つけた。家屋の屋根に運悪く引っかかってしまった、敵の魔導師だった。パラシュートを使って降りてきたと言うことは、きっと飛行魔法などは使 えない類の者なのだろう――以前、管理局と合同で次元世界の治安維持に当たった時、ラミレスは幾らか彼らの武器装備などについてレクチャーを受けた――彼は、本当に運が悪かった。パラシュ ートの金具は絡まっており、ちょっとやそっとでは脱出できないでいた。 ハンビーの銃座に装備されていた機銃が、魔導師に向けられる。銃口を向けられたことに気付いたのか否か、彼は慌てだした。次の瞬間、銃声が唸る。機銃が放った赤い火線は容易く動けない目 標を捉え、容赦なく滅多撃ちにした。悲鳴が一つ上り、哀れな敵は沈黙。 「敵だ、降りろ!」 ハッと、正面に振り返る。分隊長のフォーリー軍曹の声が無ければ、反応は遅れていただろう。ラミレスが目撃したのは、竜だった。人間などよりはるかに巨大な、二階建ての家屋くらいはありそ うな紛れも無いモンスター。一瞬、脳が現実を認識しなくなる。俺は、誤ってRPGの世界に紛れ込んだりでもしたのだろうか。 だけども、それは間違いなく現実だった。前方にいたハンビーが、炎の塊を叩きつけられ、爆発炎上。衝撃と熱風が、これは夢ではないと言う事実を突きつける。ゲームやアニメのドラゴンと同 じように、目の前に現れた竜は、口から火炎弾を吐いたのだ。獰猛な眼、頑丈そうな皮膚と鱗、何もかも引き裂く爪。竜は雄叫びを上げた時、本能が認識した。こいつには、勝てない。逃げた方が いい。 ラミレスはハンビーから飛び降りた。彼だけでなく、ハンビーに乗っていた兵士全員が同じ行動を取り、逃げ出していた。ひとまずは敵の視界の外、住宅街の裏へ。駆け出す頃には竜が再び火炎 を吐き、彼らの乗っていた軍用車両を木っ端微塵に吹き飛ばす。幸い、逃げる歩兵まで相手する気はないらしい。燃え上がる二輌のハンビーを一瞥した後、竜は地面を揺らしながら歩き、住宅街の 奥地へと消えていく。 「オーヴァーロード、こちらハンター2-1。航空支援を求む」 「こちらオーヴァーロード、航空機はみんな出払っている。追加の地上部隊が向かっているが、激しい抵抗にあっている」 「了解――我々は敵の竜と遭遇し、車両を失った。現在徒歩で移動中」 「オーヴァーロード、了解。健闘を祈る、アウト」 部隊本部との通信を終えた分隊長の黒人、フォーリーは前進を指示。任務に忠実な彼は、あんな化け物と遭遇しても背を丸めたりしなかった。とは言っても、全員が彼のように勇敢で、かつ任務 に忠実で文句を言わないはずがない。分隊副官のダン伍長が、そういうタイプの兵士だった。 「軍曹、まさか本部は手前で何とかしろと?」 「その通りだ」 短い肯定に、くそ、とダンは漏らす。どの道、行くしかない。留まっているのは危険だ。すでに住宅街は全域が敵の攻撃対象だった。 分隊は、住宅街の裏、道なき道へを進む。敵には遭遇しなかったが、そこかしこに遺棄されたパラシュートが残っており、敵が間近にいるのは明らかだ。少なくとも、徒歩で会いに行けるくらい には近くにいるのだろう。 と、その時だ。前を行くフォーリーが、伏せろ、の指示。考える前に兵士たちはバッと身を伏せる。数瞬した後、50メートルも離れていない距離にあった正面の家屋が、突如として爆発。燃え盛 る破片がパラパラと伏せたラミレスの前に降り注ぎ、紅蓮の炎の向こうに、先ほど姿を消した竜の姿が垣間見える。奴らは、無差別に街を破壊しているのだ。竜は召喚魔法によって魔導師たちに使 役されているはずだが、コントロールする側が「自由に暴れろ」と命令すれば言われた通りに暴れ回る。 「あれに気付かれたら終わりだ」 分隊長に言われるまでもない。分厚い皮膚と鱗は、肉や魚のそれとは訳が違う。おそらくは歩兵の小火器では対抗は実質不可能に違いない。ここは黙ってやり過ごすのが適切だ。 分隊は進む。東の方向に見える黒煙が、彼らの目指す場所だ。そこに『ラプター』と呼ばれる政府要人が取り残されている。駆けつけた友軍部隊によって何とか一命は取り留めているが、今度はそ の友軍ごと包囲されてしまったと言うことだ。包囲網を破り、彼らを救出するのが今回の目的となる。 幸いにも、あの竜は裏通りをこそこそと進むネズミを見つけられないでいるらしい。手当たり次第に住宅街を、破壊の限りを尽くしながら進んでいく。B級映画でも今時お目にかかれない光景だ。 怪獣が、自分たちの故郷を破壊しながら進むなど、いったい何の冗談だろう。とは言えこれは現実だった。吹き付けてくる熱風、爆発音、時折降り落ちてくる瓦礫の欠片がそう言っている。 裏道が行き止まりに差し掛かった。ここから先はいよいよ、あの竜の前に出てやり合うことになるが――改めて、ラミレスは自分の装備を確認する。SCAR-Hと呼ばれる七.六二ミリ弾の小銃に、 拳銃のベレッタM92F、手榴弾、スモークグレネード。とても竜に真正面から立ち向かえる装備ではない。対戦車ミサイルのジャベリンは、ハンビーもろとも木っ端微塵になっていた。他の分隊員た ちも、装備は似たり寄ったりだ。 「ラミレス、スモークだ」 だからこそ、フォーリー軍曹は素直に竜の相手はしないと決めた。奴が同じ生き物であるならば、視覚に頼ってこちらを捕捉するのは当然だ。ならば、視界を煙幕で覆ってやればいい。分隊長の 指示通り、彼はピンを引き抜き、スモークグレネードを路上で依然として暴れ回る竜の足元に投げつけた。一発では足りないと思い、念のためもう一発投げる。 カァン、と金属音がアスファルトの地面の上で鳴った。竜は最初は無視していたが、突然足元をモクモクと白い煙が覆い始めてようやく、敵から何かをされているのだと気付いた。前に進む足を止 めて、警戒するように周囲を見渡す。だけども、その真下に視線は届かない。見えないのだ。今のうちだ、と竜の様子を見て取ったフォーリーが前進を指示し、分隊は煙のカーテンの中に突っ込む。 怪物が、彼らの進行に気付いた様子は最後までなかった。手近な路地を見つけて潜り込んだ分隊は、やがてスモークが鬱陶しくなってきたのかその場を離れる竜の背中を見送った。後ろから不意 討ちをかませば、とラミレスの心の片隅に馬鹿な発想が浮かび、彼はすぐに揉み消した。行き過ぎていった竜は、大地を力強く踏みしめながら再び破壊の暴君と化している。 細い路地は、幸運なことにまっすぐ進めば救助目標『ラプター』のすぐ近くに出ることが判明した。銃を構えて、兵士たちは前進。煙幕もさすがに届かない距離に至って、ラミレスは正面に蠢くも のを目撃する。 「コンタクト!」 敵だ。パラシュートで降下したばかりと思しき、敵の魔導師。金具が引っかかったのか、慌てて取り外そうと試みている――バッと彼は振り返る。手には空挺降下用に短縮された全長を持つ、魔法 の杖。それが何なのかを、ラミレスは知っていた。魔導師たちの多くは、攻撃する際は杖から弾丸を放つのだ。文字通りの、魔法の弾丸を。 だったら俺たちのは鉛の弾丸だ。SCAR-Hの銃口を跳ね上げ、照準、引き金を引く。タンタンッと七.六二ミリ弾特有の高い銃声が鳴り響き、あっと魔導師は悲鳴を上げて倒れる。投げ出された杖から は、魔法の弾丸が放たれることはない。 とは言え、敵がここにいると言うことは――ラミレスの予感は的中する。銃声を聞きつけ、すでに着地し展開していた魔導師たちがワラワラと分隊の元に集まり始めた。どうやら、敵の主力とまと もにぶつかることになったらしい。 「突破するぞ。ダン、撃ちまくれ!」 「合点承知!」 銃弾と銃弾の交差。ただし、こちらが放つのは金属製だ。あちらは魔法。しかも、厄介なことに奴らは『魔法使い』であるということだ。放った銃弾は、正面に立つ防御魔法担当の魔導師たちが 光の壁で弾き返し、その後方から攻撃を担当する魔導師たちが杖を突き出し、射撃魔法を行使してくる。空を飛べるものはいないようだが、それはこちらも同じことだ。何より、こっちは魔法など 使えない。弾から身を庇うには遮蔽物に隠れるか、必死に当たらないよう祈るくらいしかない。 フルオートで、ラミレスは銃弾をぶっ放す。威力の高い七.六二ミリ弾を毎分約六〇〇発の速度で、三〇発のマガジンが空になるほどに叩き込む。放った攻撃の意思は、しかし防御魔法に阻まれ、赤 い火花を散らすのみ。こん畜生、と悪態を吐き捨てガソリンスタンドの陰に身を寄せるが、敵の弾丸は否応無しに殺到し来る。建物の壁がえぐれ、舞い散る粉塵が灰色の迷彩服を汚す。う、と悲鳴が 聞こえて視線を飛ばせば、同じ分隊の若い一等兵がひっくり返っていた。弾の雨の中を掻い潜って首根っこを掴んで引きずり寄せるが、撃たれた一等兵の瞳にすでに光はなかった。 くそが、と呟く。死んだ一等兵の無念を晴らすべく、彼は遺体から手榴弾を二つ頂戴した。軍曹、と向かいの建物に身を寄せるフォーリーに声をかけ、掴んだ爆発物を見せる。アイ・コンタクト、 意思はすぐに伝わった。ピンを抜き、一、二、三とカウントして、陰から手榴弾を投げる。敵の姿は見えなかったが、地面を一度バウンドしてから転がっていく手榴弾は、うまい具合に魔導師たちの 足元にまで辿り着いた――直後、爆発。衝撃と爆風が敵に襲い掛かり、魔法の壁を食い破らんと牙を突き立てる。無論、それだけでは彼らの防御網を破ることは出来なかっただろう。しかし、魔導師 たちが突然の爆風に驚き、それを防いだことで一瞬でも気を緩めたとしたら。答えはすぐに出た。炎と黒煙が収まった直後、すぐに二個目の手榴弾がカラカラと転がりながら、魔導師たちの目前に 迫る。 ドンッと、市街地に爆発音が鳴り響いた。魔法の壁は、ついに破られた。古代ギリシャの兵士たちのように隊列を組んでいた魔導師たちの一列目の隊形が乱れて、綻びを生んだ。そこに、質量兵器 の雨が浴びせかけられる。バッと飛び出した第七五レンジャー連隊は、一斉に逆襲を仕掛けたのだ。唸る銃声、弾け飛ぶ薬莢。バタバタと薙ぎ倒されていく魔法使い。一列目の防御魔法に依存してい た攻撃魔法担当の魔導師たちはただちに反撃するが、前にいる味方が邪魔であまり撃てない。そこに突け入る隙が生じ、分隊は一気に距離を詰める。 「ラミレス、来い。奴らに白兵戦を教えてやるぞ!」 「りょうか――な、ちょっと、ダン伍長!?」 鬱憤が溜まっていたのかは定かではない。が、分隊副官のダン伍長は銃を撃ちまくりながら一人先に出て突撃を敢行。戸惑いながらも追いかけるラミレスが彼に追いつく頃には、文字通りの殴り合い の距離にまで肉薄していた。銃床で相手の顎を粉砕し、蹴りで容赦なく吹き飛ばす。魔導師たちも抵抗の構えは見せるが、この距離ならば得意の魔法も詠唱が間に合わない。零距離での銃撃や格闘 の方が、ずっと速いのだ。この場に魔導師で言うところのベルカ式の者がいれば、そうもいかなかったかもしれないが――。 最後の一人に銃弾を撃ち込み、制圧完了。残りは散り散りになって逃げるかどうかしたようだが、彼らにとっては衝撃的だったことだろう。まさか、地球の軍隊が殴り合いを挑んでくるとは。 「人の家に土足で上がってきたんだ、礼儀を教えてやらんとな」 とは言え、ダンの眼は明らかに燃えていた。復讐の炎だ。ラミレスには、彼の気持ちが分からないでもなかった。 誰だって、自分たちの土地をよそ者に好き放題されれば、復讐の念の一つや二つは持つのだから。 住宅街を抜けた先には、レストランやファーストフード店が並ぶ。人々の暮らし、人々の営みが築かれる街だ。普段はのどかで、休日となれば楽しそうな笑い声でも響いてそうな街並み。しかし、 現在街で響くのはそういった平和なものではない。銃声、怒号、爆音。この三つで事足りる。悲鳴は聞こえなかった。死する者たちの最期の叫びは、全て掻き消されてしまっている。 救助目標『ラプター』は、輸送ヘリで飛行中に運悪く管理局の侵攻部隊に襲われた。護衛もなく、まともな防御火器もないヘリはなすすべ無く被弾したが、パイロットは決して無能ではなかった。 機体を最後まで制御し、何とか住宅街への墜落を防ぎ、大通りに不時着させた。機体と彼はバラバラになってしまったが、積荷である『ラプター』はかろうじて生還し、急行した陸軍部隊に保護され た。これから生還できるかは、第七五レンジャー連隊の手際にかかっている。 「あそこだ、あのレストランに目標がいる」 フォーリー軍曹が自ら先頭に立って、大通りに面したレストランを指差して分隊に前進を指示。眼を凝らさずとも、レストランの窓や扉からは発砲炎と思しき光と銃声が確認出来る。おそらく、先 に到着した友軍が戦っているのだ。火線が伸びる先には、建物の陰から反撃するようにして光の弾丸がレストラン目掛けて放たれている。これはいよいよ、友軍は救助目標を抱えたまま包囲されつつ あると見た方がいいだろう。 敵の攻撃の合間を縫うようにして、分隊はレストランに辿り着いた。屋内に入る直前、「スター!」と合言葉を言うのを忘れずに。合言葉は「テキサス!」と返ってきて、疲れきった様子の上等兵 がラミレスたちを迎えた。ここに、彼より階級が上の人間はもういないのだ。 「状況を報告しろ、『ラプター』はどこだ?」 「厨房の奥、冷凍室に……あそこなら、弾は通らんかと」 「容態は?」 「不明です。衛生兵がやられちまって」 チッと短く舌打ちしたフォーリーは、ダン伍長を呼んだ。分隊副官は衛生兵ではないが、多少なりとも医学の心得を学んでいた。呼び出されたダンは事情を理解し、ただちに厨房の奥へと駆け足で 向かっていった。 「他に何かないか」 「屋上に空軍の連中がばら撒いていった、補給物資があります。けど、人数が足りなくて」 「ラミレス、屋上に上がって確認して来い!」 了解、とラミレスは短く返答し、梯子を昇ってレストランの屋上へ。高いところだけあって、周囲の状況がよく見えた。破壊されていく街、我が故郷アメリカ、炎上する東海岸。くそ、くそ、くそ。 くそみたいな状況だ。怒りをぐっと堪え、彼は数人の戦友たちと共に上等兵の言う補給物資を確認する。屋上に転がるコンテナ、詰め込まれていたのは各種弾薬からM14EBR狙撃銃、医薬品、食料、そ れからM-5セントリーガン――セントリーガン(無人機銃)だって? 思わぬ珍兵器の登場に、一瞬表情があっけに取られたものになる。だが、こいつはありがたい。数的不利を、少しでも埋めてくれる 上に、セントリーガンは弾幕に晒されても恐怖を感じることは無い。まさしく無人化された銃座なのだ。 戦友たちと共に、ラミレスはこの無人機銃を担いで屋上の端、北側にセットした。スイッチをオン、たちまちターゲットを自動で捕捉するセントリーガンは首を傾け、レストランに接近を図る管理 局の魔導師たちに容赦ない銃撃を浴びせていく。一人を撃ち倒せば次の一人、さらに一人と文字通り機械的な作業。無人化すべきだな、とラミレスは思わず兵士という自己の存在すら否定しかけた。 だけども、機械は全てにおいて万能ではない。設計された当初の構想に入っていないものには、極端に弱い。だから、どこからとも無く飛び込んできた魔力弾が、セントリーガンの首を貫き機能停止 に追い込んだ瞬間、さっきまで猛獣のように唸り猛っていた銃口が即座に沈黙した。あれ、と思った時にはさらに追加の魔力弾が屋上に浴びせられ、あっと短い悲鳴を上げて味方が一人撃ち倒された。 なんだ、どうなってるんだ――魔力弾が飛んできた方向に眼をやる。敵影は見えない。しかし、パッと何かが光ったと思った次の瞬間、屋上の縁の一部が砕かれ、コンクリートの粉が舞い散った。 畜生、と身を乗り出すことなくSCAR-Hの銃口だけを大地に向けて、引き金を引く。グリップはしっかり握っていたが、それだけで七.六二ミリ弾の反動は抑えられなかった。いくつも鳴り響く銃声に 自分のそれが加わり、反動で暴れる銃口から発砲炎が上がる。照準も何も無い滅茶苦茶な銃撃だったが、効果はあったのだろうか――お返しの激しい魔力弾の雨が、屋上に向けて浴びせかけられる。 たまらず身をすくめる分隊員たちは、恐怖した。敵が、どこにいるのか分からない。その上で、敵はこちらの位置をほぼ正確に掴んでいる様子だ。とてもイーブンとは言い難い状況。 「そうだ、狙撃銃」 咄嗟に、ラミレスは屋上のコンテナの中にM14EBRがあるのを思い出した。狙撃スコープで探せば、敵の位置が分かるかもしれない。匍匐前進でコンテナに辿り着き、M14EBRとマガジン、弾を引っ張 り出して装填、銃に命の息吹を吹き込む。再び匍匐前進で屋上の端にまで辿り着き、思い切って身を乗り出す。両手にずしりと来る頼もしさ、M14EBRを構えてラミレスは狙撃スコープを覗き込む。 「ラミレス、危ないぞ。撃たれちまう」 「隠れてたって同じことだ、アレン先輩ならこうしてる」 戦友が危険だと言って下がらせようとしたが、彼は無視した。その時、狙撃スコープを覗いて初めて気付く。このスコープは、赤外線スコープだ。白黒の映像の中、熱を持つものをしっかり映し出す。 危険を冒して索敵を行うラミレスに、果たして神が微笑んだのか否か。大通りの中を、堂々と敵の魔導師らしい白い影が隠れようともせずこちらに近付いてくる。それに、狙撃銃を使わずとも狙える 距離だ。何だあいつは、とスコープから右目を外し、肉眼で目標を見ようとする――見えない? そんなはずは、と再びスコープを覗くが、やはり白い影はそこにいる。一人ではない、ざっと数えて 一ダースほど。一個分隊だ。隠れもしないで堂々と。だが、肉眼では見えない。 「そうか、そういうことか。おいみんな、敵の姿が見えない理由が分かったぞ。あいつら"プレデター"みたいになってんだ」 「プレデター? 無人機がどうした」 「馬鹿、映画のやつだよ。透明になれる怪物が人間を襲うってシュワルツ・ネッガーのあれ!」 何だって、と信じられないような顔をする戦友たちだったが、実際に夜戦用の赤外線ゴーグルなどで確認してからはなるほど、と納得してみせた。 映画『プレデター』に登場する宇宙怪物プレデターは光学迷彩によって透明化し、次々と屈強な兵士たちを惨殺していく。まさか管理局の奴らが怪しげな魔法でプレデターを召喚したとは思えないか ら、この場合、きっと彼らは光学迷彩的な魔法を使っているに違いない。セントリーガンでも、透明になった魔導師たちは見つけられなかった。とは言え、正体が分かれば怖いものではない。 M14EBRを構えなおし、まさか見られているとは思いもしていない様子の透明魔導師をラミレスは狙う。赤外線機能付きの狙撃スコープは、彼らの魔法を白い影にして見事見抜いていた。照準よし、 引き金を引く。パンッと乾いた銃声と肩に来る反動、スコープの向こうでひっくり返る敵の影。何事かと魔導師たちは動きを止めて、それが墓穴を掘ることになった。浴びせられる銃弾、戦友たちの 放つ攻撃がバタバタと透明人間たちを撃ち抜いていく。最後の一人を撃ち倒して、ラミレスは隣にいた戦友の一人と拳を合わせて勝利のグータッチ。 「やったぜベイビー、俺たちの勝ちだな」 「ざまあみろ、魔法使いめ。地球舐めんな!」 「何人でも来いよ、相手してやるぜ」 戦友たちは、勝利を分かち合う。ラミレス自身も、喜んでいた。この場にアレンがいてくれたら、もっと喜ばしかったことだろう。 ――しかし、勝利の美酒を味わうには、彼らはまだ早いと言うことを思い知らされる。 「ハンター2-1から各員、ただちに逃げろ! あの竜が来やがった!」 フォーリー軍曹の叫びが、通信機に飛び込む。片方の耳に突っ込んだイヤホンが、警告で鼓膜を揺らす。振り返れば、大通りを侵攻する巨大な影がいた。 赤い鱗、一〇メートルは超えようかと言う巨体、獰猛な眼、鋭い爪。竜、龍、ドラゴン。ゲームの中でしか見たことの無い、最悪の怪物が、姿を見せていた。 喜びが、即座に絶望へと変わる。竜の視線は、レストランの屋上に向けられていたのだ――すなわち、ラミレスたちの方へ。まずい、と本能が知らせる。何も確証は無かった。しかし、結果としてそ の考えは当たりだった。駆け出し、梯子も使わず屋上から飛び降りた。直後、竜の口から狙いすました火の玉が放たれる。 衝撃、爆音、炎。意識の途絶える寸前、彼の五感が見て聞いて感じたのは、この三つだった。 ――ラミレス! 起きろ、ラミレス! 頭の中で、誰かが自分を呼んでいる。幻聴か、しかしそう判断することは出来ない。そのくらい、彼の思考はまだ目覚めたばかりだった――目覚めた? 俺は死んだんじゃないのか。疑問が湧いて、 そこでようやく、彼は覚醒する。燃え盛るレストラン、敷地内にあった草地に横たわる自分、誰かの叫び声。死んでいない。俺は、まだ生きている。 「ラミレス! 生きているなら返事しろ!」 ハッと、我に返った。暑い。燃えるレストランのすぐ傍にいるのだから、当然だ。炎が間近に迫っているのを見て、身体を起こす。痛い、落ちたのだから当たり前だ。それでも焼け死ぬよりはマシだ と自分に言い聞かせて、兵士は立ち上がる。今の声は、通信機に飛び込んできた電波に乗ったものだ。おそらく、フォーリー軍曹のものに違いない。 「はい――こちらラミレス」 「無事か! すぐにそこを離れろ、向かい側のハンバーガー屋に来い! いいか、走れ! 竜がすぐそこにいる!」 竜――竜。そうだ、レストランの屋上にいたらあの竜が火の玉を吐いたんだ。直前で飛び降りたから助かったものの、気を失って倒れていたのだ。どれほどの間意識を消失していたのか定かではない が、おそらくそう長くはあるまい。現に、背後で身の毛もよだつほどに恐怖を感じさせる咆哮が上がっていた。一瞬だけ、振り返る。あの竜だ。管理局が召喚魔法か何かで送り込んできた化け物。歩 兵が一人で相手出来るようなものではない。分隊長は走れ、と言っていたけども、あんなものを見たら嫌でも走って逃げるしかない。 ラミレスは、駆け出す。草を踏みしめ、レストランの柵を乗り越え、アスファルトの地面に着地。そこからは一切振り返らずに、まっすぐ走った。言われた通りの、大通りの向かい側にあったハン バーガー屋だ。ブーツが鉛のように重い。一歩を踏みしめる度に、高いところから落ちたダメージが回復しきっていない身体が悲鳴を上げる。それでも走る。生命の危険が、彼の身体を前へ前へと押 し出していた。 ドンッと、何メートルか後ろで爆風と衝撃があった。運が悪いことに、竜は必死に逃げる哀れな兵士に狙いを定めたのだ。一撃目が外れたのは不幸中の幸いか、それとも奇跡か。二撃目の火の玉が また背後で着弾。火の粉が舞い散りアスファルトの大地を焼く。うわぁああ、と情けない悲鳴が口から出てしまう。 三撃目が来る――そう思った瞬間、再び衝撃と爆音があった。しかし、ラミレスは違和感を覚える。着弾地点が、えらく遠いような気がした。走る足を止めずに振り返って、結局足を止めてしまう。 竜が、恐ろしい咆哮ではなく、明らかに甲高い悲鳴を上げていた。鱗の一部が完全に吹き飛んでおり、剥き出しになった肉を庇うようにして動きを止めていた。その竜の背中に、煙と雲が入り混じっ た夕方の空から何かが降り注ぐ。ラミレスには、天から剣が降ってきたようにも見えた。もっとも、剣は突き刺さった瞬間爆発などしないのだが。轟音が鳴り響き、怪物が悲痛な叫びを上げた。舞い 散る赤いものは鱗なのか血なのか、ここからでは検討もつかない。トドメのもう一撃が降ってきて、ようやく彼は自分を救った天空からの剣の正体を知った。対地ミサイル、AGM-114ヘルファイアだ。 ミサイルを浴びた竜は、最期に断末魔とも呼べないような小さな声で鳴き、そして倒れた。あれほど暴虐の限りを尽くしていた怪物の、あまりにあっけない最期だった。呆然とするラミレスの肩を 誰かが叩いて、ハッと振り返る。黒人兵士、フォーリーだった。手には、何かの遠隔操作端末のようなものを持っている。 「よし、生きてるな。お前がまっすぐ走ったおかげであの竜は動きを止めた。おかげで狙いやすかった」 「……あの、軍曹、それは」 「無人偵察機のプレデター、その操作端末だ。あの上等兵に竜に対抗できる武器はないかと聞いたらこれがあると。部隊が散り散りになったせいで、どこに行ったか分からなかったそうだが」 「それって、俺を囮にしたってことですか?」 フォーリーは、答えない。ポンポン、と労わるように肩を叩いて行ってしまった。その行動が、彼の答えなのだと知った時、ラミレスは思わずため息を吐いた。何だよ、要は囮に使ったんじゃないか。 とは言っても、あのままでは竜に踏み潰されるか燃やされるかのどちらかだっただろう。その事実を知っているだけに、余計に彼のため息は深いものになった。 「ダン、『ラプター』はどうだ?」 「生きてますよ。隣にあったスシ・バーに移動させましたから――お迎えが来たようですぜ」 どうやら、この地での任務はひとまず終わりらしい。遅れてやってきたハンビーと装甲車からなる車両部隊が大通りに現れ、スーツを着た『ラプター』と一緒にに第七五レンジャー連隊の回収にや って来た。兵士たちはハンビーに乗り込み、弾の補給と装備の受け取り、そしてわずかばかりの休息を受けた後、再び戦場へ向かう。 「分隊各員、まだ民間人が二〇〇〇人取り残されている地域がある。家族がそこに含まれている奴はツイてるぞ、俺たちが直接助けるんだからな!」 民間人――他ならぬアメリカ国民。彼ら彼女らは誰かの家族であり、そして誰かの友人であり、誰かの恋人でもあった。彼らはみんな、戦場に取り残されている。 今や、合衆国本土が『戦場』なのだ。 戻る 次へ
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Call of lyrical Modern Warfare 2 第18話 Paratrooper / "救出作戦" SIDE Task Force141 七日目 0831 グルジア・ロシア国境付近 ゲイリー・"ローチ"・サンダーソン軍曹 カチ、カチと通信機のスイッチを音を鳴らしてオンとオフを繰り返す。森に潜む身としてはそんな些細な音でさえ隠してしまいたいところだが、ローチにとってはそれが唯一の希望でもあった。孤立無援、追われる身とあっては例えほんの一筋であっても、希望の光に手を伸ばすことが生きることに繋がっていたからだ。 かすかに、朝を迎えてまだ数時間も経っていない深い森の中で、人の気配を感じた。登っていた木から飛び降り、着地の音に顔をしかめながらも衝撃を受け止め、茂みに身を隠す。こちらの武器はアサルトライフルのACRの他は持っていない。森に逃げ込むまでの逃避行で、いくつかの装備はすでに無くしてしまっていた。感じた気配が敵であるなら、今はひたすら隠れてやり過ごすしかない。ACRにしても残弾は心細い領域に至っていた。 どうか敵ではありませんように――祈るような気持ちで茂みに伏せていて、ローチはふと仮に敵が来たのならどっちの"敵"なのだろうと考えた。もはや敵は、マカロフ率いる超国家主義者たちだけではない。ゴーストを撃ち、ティーダや他のTask Force141隊員を焼いたシェパード将軍とその私兵も敵だった。 自分たちの司令官であった男が何故こちらを追ってくるのかは分からない。しかし敵は、間違いなく焼いた遺体を律儀にも数えていた。その数が合わないと見るや、黒尽くめの兵士たちが連なって生き残りを探しにやって来た。生き残りとはすなわち、ローチ自身だ。 くそ、冗談じゃないぞ。胸のうちで悪態を吐き捨てて、彼は銃のグリップを握り締めた。訳も分からないまま、殺されてたまるか。チェストリグのポーチに詰め込んだ手帳は、戦友の形見だ。こいつを渡すべき人が、俺にはいるんだ。 茂みの中から視線を張り巡らせて、ついに気配の正体が分かった。分かった瞬間、ローチは息を吐いて心の底から安堵した。人の気配だと思っていたのは、実際にはクマだった。とりあえず敵ではない。しかもクマはこちらに気付いた様子もなく、鼻を鳴らしてのっしのっしとその巨体を進めていた。まるで森の主だった。 森の主である野獣は、最後までローチには眼もくれなかった。彼が通信機のアンテナを伸ばして登っていた木を不思議そうに見た後、再びのっしのっしと歩いて何処かへと去って行った。向かってきたら銃で応戦するほか無かったが、クマは気付かなかったのか、それとも無視したのか、とにかくどこかに行った。案外、ローチが隠れているのは知っていたけども見逃してやったのかもしれない。 「すいませんね、クマさん。もうちょっとあんたの森にお世話になるよ」 茂みの中から立ち上がり、ローチは再び木に登った。通信機のスイッチを弄り、周波数をずらしてまたオンとオフを繰り返す。モールス信号のように間隔を置いたり置かなかったりの電源のオンとオフは、まさしくモールス信号だった。ジッパー・コマンドと言って通信機のスイッチオンとオフを繰り返した時の音で「了解」の意を伝える行為を応用し、彼はSOSを発信していたのだ。アフガニスタンにまで届くよう、道中で見つけた敵の――この場合は超国家主義者だ――遺体から通信機を剥ぎ取り、バッテリーを抜き取って出力を上げた。もしもマクダヴィッシュ大尉やプライスが生きているなら、この信号を拾ってくれるはずだ。あえてモールス信号にしたのは、直接音声でやり取りすれば敵に傍受されて自分の生存がすぐバレてしまうからだ。いずれにしてもこれがSOSを示すモールス信号であることは分かってしまうだろうが、こちらの生存に気付かれるのを遅らせることは出来る。 とはいえ、アフガニスタンに向かったマクダヴィッシュ大尉たちの部隊がどれほど生き残っているかはローチにも分からなかった。この信号に気付いたとしても、救援が来るとは限らない。おそらくは彼らも同じように、シェパードの私兵に攻撃されているのは分かっていた。それでも、と万に一つの可能性に彼は賭けたのだ。 万に一つ――その可能性は、現実のものとなる。 SIDE 時空管理局 機動六課準備室 七日目 0832 グルジア・ロシア国境付近 ポール・ジャクソン 元米海兵隊曹長 酸素マスクと一体になったヘルメットで頭部を覆っていても、唸り声を上げる風の音は聞こえてきた。風圧から眼を保護するためにバイザーを下ろしていたジャクソンは、視界いっぱいに広がる大地をずっと眺め続けている。 時間が経つに連れて、大地に立つ木々や流れる川、聳え立つ山の表面が少しずつ明確なものになっていく。時折右腕に装着した高度計に眼をやって、予定高度にまで降下するのを待つ。 彼は降下していた。地球の重力に引かれ、真っ逆さまに大地に向かっていたのだ。時速は二〇〇キロを超えており、このまま行けばジャクソンは地面に激突して潰れてしまう。無論そうならないための装備は備えており、彼の他に同じく降下する二人の仲間も同様の状況にあるのだが、常人であれば少なからず恐怖を覚えることだろう。しかし、降下していく兵士に動揺の様子は見られない。冷静に高度を見極め、大地をまっすぐ見据える姿はまさしくプロフェッショナルだった。 いいや、そうじゃない――ジャクソンは脳裏によぎった思考を否定する。怖いさ、怖くてたまらない。誰だってそうだ。俺は特別じゃない。ただの兵隊、やろうと思ったことをやってるだけだ。 「開傘まで残り三〇秒。準備はいいか」 通信機と繋がったマイクに向けて、声を発する。二人の味方からは間髪入れずに「問題無し」「いつでもいいぜ」と返答があった。頼もしい仲間、しかしこれから向かう先は"敵地"だ。いかに優秀といえど、たった三人の兵士が立ち向かうのは無謀過ぎる。それも作戦のうちなのだが。 高度計に目をやる。安全に降下出来る高度まで、残り一〇秒を切った。ジャクソンは腰にあるフックを掴み、酸素マスクの内で声に出して残り時間をカウント。 「五、四、三、二、一、今!」 フックを引く。途端に、迷彩色が施されたパラシュートが背中に背負うパックよりスルスルと伸び、勢いよく開いた。グッと身体を引っ張られるような衝撃を感じた後、風のうなり声が弱まるのを確認した。眼下に迫る木々や川といった風景も、明らかにゆっくりと流れていく。降下速度は大きく落ちた。これなら安全に着地出来る。 上を見上げてパラシュートの展開を目視して、それからジャクソンは周囲を見渡した。同じように、開かれたパラシュートが左右に一つずつ、合計二つ見える。仲間たちも問題なく降下出来るようだった。 木々に串刺しになったりしないよう、適当な着陸地点を探す。右下の斜面に適度な空き地を見つけた。本当は平地が望ましいが、贅沢は言っていられない。指で味方に着陸地点を指示し、パラシュートを巧みに操って降下していく。 慎重に操作した甲斐あって、着陸は難なくこなせた。地面に足が接地し、捻挫しないようあえてジャクソンは崩れるようにして転んだ。ドシンッと着地の衝撃はあったもの、身体に異常は感じない。巻きついたパラシュートを手早く外し、見つからないよう素早く手元に手繰り寄せる。 一通りの撤収が済んだ後、ヘルメットを脱ぎ捨てた彼は腰の後ろに回していたM4A1カービン銃を構えた。フォアグリップとダットサイト以外は装備していない、いたって平凡なもの。 周辺を警戒してみたが、どうやら敵はいないらしい。その間にも二人の味方が彼のすぐ傍に降下してきて、同じように着陸してパラシュートを手早く畳んでいる。それが済むと、二人は銃を手にしてジャクソンの下に集まった。 「どうやら上手く敵の目は欺けたようだな」 G36Cを持つ白人のこの男はギャズと言う。イギリスSAS出身の精鋭だ。 「らしいな。不可視の魔法をかけると言われた時は怪しいと思ったが」 M249機関銃を持つ黒人男性はグリッグ。ジャクソンと同じく、米海兵隊出身だ。 グリッグの言う不可視の魔法と言うのは、降下作戦前に彼らの仲間がかけてくれた文字通り魔法のことだ。発見される可能性の低いHALO降下を選んだが、それだけでは不完全と睨んだ彼らの指揮官が提案した。降下中は仲間内にしか見えなくなるものだと言われ半信半疑だったが、ここに至るまで"敵地"であるはずの大地に何も動きが見られなかったのを見るに、機能を果たしたのだろう。 「俺はまたお前だけはぐれて余計な一手間があると予想していたぞ」 「よせやい、人のトラウマほじくり返すんじゃねぇ」 ジャクソンに言われ、グリッグは露骨に顔をしかめた。降下作戦で、この黒人兵士はいい思い出がない。今回は上手く行っただけに、なおのこと過去のことは触れて欲しくないに違いなかった。 「それで、例のローチとかいうのはどこにいるんだ」 じゃれ合いに興味のないイギリス人が淡々と任務に関わることを口にして、二人のアメリカ人は顔を見合わせ黙った。 「敵がまだそいつを探してるってことは見つかってないんだろうが、こっちにも分からないとなれば…」 「だから、敵を利用するんだ。この先に超国家主義者たちが使っていた拠点がある。今はシェパードの私兵部隊がそっくりそのまま使ってる」 チェストリグのポーチから地図を広げて、ジャクソンはギャズに見せ付けた。赤い印をつけているところが、まずは目指すべきシェパード私兵部隊の拠点だ。 「"アースラ"からの上空偵察では、敵は一度捜索を終えると必ずこの拠点に戻っている。たぶん捜索記録か何かあるはずだ」 「ずいぶん詳しいな、ジャクソン」 「敵も元米軍だろうからな」 なるほど、とギャズは納得し、立ち上がった。ジャクソンとグリッグも合わせる。三人は銃を構え、一列縦隊で歩き始めた。目指す拠点まで、約五キロの道のりだった。 地上でも不可視の魔法の効果が続いてくれればよかったのだが、そう都合よく物事が進むものでもない。ジャクソンたちは息を殺して山を下り、目的地へと向かっていた。 途中、何度か黒尽くめの兵士の部隊と遭遇しそうになり、その度に彼らは木陰や草むらに身を寄せ、やり過ごしていた。絶対的な戦闘能力では機動六課準備室の魔導師たちの方が圧倒的に上だが、彼ら兵士は目立たないというのが最大の利点だった。実際、白やら赤やら目立つ色をしたバリアジャケットや騎士甲冑では発見されていたかもしれない。不可視魔法は案外長続きせず、魔力も案外消費が激しいため、隠密任務という点ではジャクソンたちの方がずっと適任なのだ。 時間をかけて目的地であるシェパードたち私兵部隊の拠点、山中にぽつりと建てられたロッジに辿り着いた頃には昼近くなっていた。草むらに潜むジャクソンは敵が先にローチを発見してしまうことを恐れたが、どうやらその様子はない。ロッジの周囲に立つ黒尽くめの兵士たちに、撤収や警戒を敷いている気配を感じられなかったからだ。 「奴ら、緊張感が足りないようだぜ。タバコ吸ってる奴もいる」 「もうここらに敵はいないと思ってるんだろう。ギャズ、いつものだ。頼む」 隣にグリッグを残して、ジャクソンはギャズにロッジの裏に回るよう頼んだ。元SASの彼は同時に機械の扱いにも手馴れており、小細工が得意だった。 ギャズが傍を離れてからも双眼鏡でロッジの様子を確認する。派手な銃撃戦をやらかした後らしく、ロッジの壁は銃弾の痕が蜂の巣のように生々しく残っていて、窓ガラスも割れたままだ。入り口はいくつかあるようだが、正面玄関には大破した軍用車両が放置されている。おそらくは超国家主義者のものだろう。 肩を叩かれて、ジャクソンは振り返る。グリッグが「あれを見ろ」と指で方向を示していた。正面玄関から左側、長い斜面を下った先だ。何かが燃えているらしく、黒い煙が上がっていた。 双眼鏡で煙の元を見たジャクソンは、露骨に顔をしかめた。燃えているのは人だ。黒尽くめの兵士たちが、死体に油をかけて燃やしていた。すでに黒焦げになったものの上に、新しい死体を積み重ねている。その最中に、かろうじて焼け残った部隊章を見つけた。人間の頭蓋骨に剣と翼を彩った部隊章。Task Force141のものだ。シェパードは自分の部下を裏切るばかりか、ゴミでも焼くようにしている。そう思うと、腸が煮えくり返る思いだった。 「ギャズ、配置に就いた。いけるぞ」 双眼鏡から眼を離し、通信を聞いたジャクソンは突入準備に入る。この怒りはまずロッジにいる敵兵たちに受けてもらおう。 サイレンサー装備のM4A1を持ち出すと、グリッグも準備OKと合図してきた。ギャズに突入用意よしと伝え、戦闘開始。 ロッジの裏から、何かが飛び出してきた。正面玄関の大破した車両とは対照的な、まだ真新しい様子のジープだ。運転席には誰も乗っていないが、アクセル全開で斜面を下っていく。シェパードの私兵たちの視線は、否応無しに無人のジープに向けられた。「誰が運転してるんだ?」「おい、止めろよ」と完全に思考は釘付けにされていたのだ。 直後、彼らを草むらから放たれた静かな殺意が襲う。あっと短い悲鳴を上げて黒尽くめの兵士の一人が倒れ、隣で慌てふためく仲間の背中にも弾丸が叩き込まれる。 「GO!」 ジャクソンはグリッグと共に草むらを飛び出した。先の戦闘で爆破されたせいで扉のない正面玄関に突っ込み、リビングでテーブルの上に地図を広げていた私兵たちに銃口を向けた。敵も銃を引き抜き抵抗しようとしたが、奇襲で面食らったその動きは緩慢なものでしかない。歴戦の海兵隊員が二人がかりで正確かつ素早い銃撃を叩き込み、片っ端から敵兵たちを沈黙させていく。最後の一人は逃げ出そうとして、割れた窓から侵入してきたギャズのG36Cに撃たれて死んだ。 あっという間に静かになったロッジの中で、ジャクソンの目論見は見事的中した。テーブルに広げられた地図に、ご丁寧にすでに捜索した地域とそうでない地域が塗り分けされていたのだ。捜索隊のローテーションまで残されていたのはまさしく幸運だろう。 「捜索範囲は五つに分けられているな。AとB、それからDとEはすでに捜索済みか」 早速グリッグがローチがいそうな場所に目星をつける。残るCのエリアはまだ捜索されていない。ローチが潜んでいるとしたら、そこだろう。 「捜索隊は今Eエリアから帰還中のようだ。まずいな、帰還する旨を伝えた無線はもうだいぶ前だぞ。ここに戻ってこられると俺たちの存在がバレる」 「罠を仕掛ける時間も無し、だな。ギャズ、動く車両があるなら運転してくれ。Cエリアに行こう、連中より先に」 ジャクソンに言われてギャズは頷き、早速裏口にあるトラックを一台玄関へと回してきた。目立つが、動く車両は他にない。今は敵に気付かれる前に動き、ローチを見つけることが最優先だった。 SIDE Task Force141 七日目 1011 グルジア・ロシア国境付近 ゲイリー・"ローチ"・サンダーソン軍曹 静かな森の中で、不意に発生した自動車の音に鼓膜を叩かれて、ローチはハッとまどろみの中から現実に舞い戻った。どうやら居眠りしてしまっていたらしい。追われる身という立場はそれだけで精神を磨耗し、ましてや来るか来ないか分からない援軍を待つというのは想像以上に過酷なものだった。いかに鍛えられた兵士と言えど、眠ってしまうのも無理はない。 ――それでも、失態だったには違いない。くそ、間抜けめ。ローチは身を伏せたままアサルトライフルのACRを構えなおし、自分を罵った。命の危険に晒されているのに、居眠りする馬鹿がどこにいる。自動車の音は彼への警告だった。敵がいよいよこの付近の捜索を始めたのかもしれない。 疲れきった身体は起き上がるにもいちいち抗議の声を上げるが、強引に押し切り、音の根源を探りに行く。もしかしたら通りがかった民間人かもしれないし、シェパードの私兵部隊であれば早急に隠れるか逃げるか、何かしらの対処をせねばならない。相手を迎え撃つ、という選択肢は念頭に無かった。時間稼ぎのために森の中に設置した罠を駆使して、ひたすらに逃げる。ACRの残弾はあまりに心細い状態だったからだ。 太い樹木に身を寄せて、少しばかり周囲より盛り上がった地面から森の外の様子を伺う。はるか向こうで、何かが蠢いていた。肉眼だけでは敵なのかどうか区別がつかないが、トラックらしき車両が止まっているのが見えた。見るからに軍用のそれは、おそらくはシェパードの私兵部隊のものだろう。ということは、ついに奴らがこの森にまで捜索の手を伸ばしてきたのだ。自分を殺すために。 くそったれ、簡単に殺されてたまるか。ローチはその場を離れ、まだ手元に残っていた一発の手榴弾を持ち出した。ピンとワイヤーを繋いで、適当な木と木の間に括り付ける。なんのことはない、ワイヤーに気付かず足を踏み入れればピンが抜けて、手榴弾が爆発する古典的トラップだ。本来ならクレイモア地雷を駆使して敵の出鼻を挫きたいところだが、手持ちの装備で出来ることはこれが限度だった。 罠の設置が完了すると、自分が設置したそれに引っかからないよう注意しながら足早に森の奥へと急いだ。こうしている間にも、あの黒尽くめの兵士たちは迫っているかもしれない。 その時、片方の耳に突っ込んでいたイヤホンに応答があった。通信機と繋がっているそれは、何処から放たれた電波を拾ったのである。 ≪ローチ、聞こえるか? こちらは……あー、プライスとソープ、マクダヴィッシュ大尉の要請を受けてやって来た救出部隊だ。応答してくれ≫ 自分の耳を疑う、とはこのことだ。通信機に飛び込んできた電波の主は、プライスとマクダヴィッシュの名前を出してきた。おまけに救出部隊と来た。一日経っても見つからないローチの捜索に業を煮やしたシェパード私兵部隊は、ついにプライス大尉とマクダヴィッシュ大尉の名を利用して誘き出すつもりなのか。いずれにせよ、この状況で唐突に救出部隊といわれても信用できるはずがなかった。否、長く追われる身として過ごしたローチはもはやプライスかマクダヴィッシュの本人たちでなければ信用できなくなっていたのだ。脳裏には、シェパードに撃たれた瞬間の仲間たちの姿が焼きついていた。ゴースト、そしてティーダ。 ≪応答してくれ、頼む。俺はジャクソンという。ソープとは戦友だ。今から森に入る。撃たないでくれよ≫ ――しかし、もしも本当に救出部隊だったとしたら? ほんの一筋の疑問が、ローチの胸に宿る。設置した罠は敵味方の識別なく作動する。もしも呼びかけてくる彼らがその罠にかかれば、自分は今度こそ本当に孤立無援となるだろう。誰も助けに来てくれない。降伏は無駄だった。黒尽くめの兵士たちはTask Force141の兵士たちの死体を集め、その数をきっちり数 えている。 森に入ってくると言う彼らは敵か、それとも味方か。ローチに、判断する術はなかった。 SIDE 時空管理局 機動六課準備室 七日目 1012 グルジア・ロシア国境付近 ポール・ジャクソン 元米海兵隊曹長 とうとうローチからの返答は無かった。ギャズもグリッグも森の中に入るのは躊躇ったが、それでもジャクソンが先頭に立って足を踏み入れると渋々従った。 「足元に注意しろよ。精鋭特殊部隊の生き残りだ、罠も設置してるはずだ。知ってるか、日本語で窮鼠猫を噛むって――」 ピン、と金属音がかすかに響いた。得意げに日本語講座を開いていたグリッグがギョッとなって足を止める。見下げた先には何も無いように見える――あくまでそう見えるだけだ。実際のところではよほど注意深く見ていなければ分からない細いワイヤーが落ちている。 ジャクソンは落ち葉と土に混じったワイヤーを見つけることは出来なかったが、ピンが抜けた手榴弾がすぐ傍の木の幹にテープで貼り付けられているのを偶然目撃していた。そこだけ人の手が入ったような形跡があったのだ。 躊躇うことなく飛びつき、テープごと手榴弾を木の幹から引き剥がす。勢いよく宙に放り投げたところで爆発。黒煙が森の最中で炸裂するも、ジャクソンもグリッグも無傷だった。 「無事か!?」 「お蔭様で。悪い、助かった……」 「ローチ! 聞こえるか! もう一度言う、俺たちは味方だ! お前を助けに来た、出て来い! 置き去りにしちまうぞ!」 反射的に地面に伏せたグリッグの無事を確認するやいなや、ジャクソンは首元のマイクに向けて怒鳴った。今の罠は明らかにローチが仕掛けたものだ。救出対象に殺されるなど冗談ではない。 ≪――本当に、味方なのか。あんたら、いったいどこから……≫ 爆発音は森中に響き渡った。無論、ローチにも聞こえていたのだろう。自分の設置した罠に殺されかけて、それでもなお怒りはしても見捨てはしない様子のジャクソンたちを見て、ようやく彼は通信に応じてきた。 「ああ、味方だ。どこから来たって? 空からだ。いいから出て来い、お前を確保さえしたら増援を呼べるんだ」 ≪本当か…≫ 苛立ちながらも、ジャクソンは電波に乗って飛んでくる救助対象の声に安堵の雰囲気を纏っているのを感じ取っていた。それもそうだろう、昨日からずっと追われる身でようやく助けが来たのだ。 その時、後ろで警戒配置に就いていたギャズから通信が飛び込んだ。 ≪こちらギャズだ、悪いニュースがある。黒尽くめの連中が森の中に入ってきた。どうも気付かれたようだ≫ 「何だって、早すぎるぞ――さっきの爆発音が聞こえたか」 舌打ちし、ジャクソンは自身が手にするM4A1を見た。弾は装填してある。銃撃戦を覚悟しなければいけないだろうか。 パン、パンとまさにその瞬間、銃声が響いた。ギャズのいる方向からだ。 ≪くそ、見つかった。現在応戦中――おい、ジャクソン! ローチとか言うのを早く連れて来い、敵は多数だ!≫ 「分かった! グリッグ、ギャズの援護に行ってくれ!」 グリッグが頷くのを確認した後、ジャクソンは前へと駆け出した。 予定ではローチを確保でき次第、上空で待機している『アースラ』に応援を要請することになっている。百戦錬磨の機動六課準備室の魔導師たちなら、敵の殲滅は容易い。しかし今回の任務は殲滅ではない、救出だ。派手にやりすぎればシェパードの眼に止まり、米軍が動く。『アースラ』はローチ収容のため低空に下りて来るが、対空砲火に晒されて被弾すれば今後の行動に支障を来たす。可能な限り最短でローチを収容する必要があった。 罠が設置されているであろう森の中を駆けるのは勇気無しでは到底不可能だったが、それでもジャクソンは足を速めた。通信機に「早く出て来いローチ」と怒鳴った上で。 草と木が視界を埋め尽くす中で、ふと右端の方に黒いものがよぎるのが見えた。何だと思って足を止めると、黒尽くめの兵士たちだった。奴らは別ルートでもやって来たのだ。悪いことに、彼らの視線もこちらに向けられていた。 銃口が跳ね上がるのは同時、引き金を引くのはジャクソンの方が速かった。サイレンサー装備のM4A1から静かな殺意の塊が弾き出され、シェパードの私兵部隊に飛び掛る。当たりはしなかったが、怯ませることは出来た。この隙に移動する。 敵の側面に回りこんだジャクソンは、再びM4A1の銃口を向ける。私兵部隊の兵士たちは慌てて銃を構えなおすが、もう遅い。実戦で鍛えられた正確な照準によって放たれる弾丸が、黒尽くめの兵士たちを次々と射抜く。悲鳴が上がり、何名かはたちまち崩れ落ちるようにして倒れた。 近くにあった木の幹の陰に飛び込み、反撃に備える。予想通り、生き残った黒尽くめの兵士たちが撃ち返してきた。太い木の幹は銃弾を身をもって弾き返してくれるが、撃たれるのは気持ちのいいものではない。敵の銃撃が一瞬止み、ジャクソンはすぐさまわずかに身を乗り出しての銃撃を叩き込む。撃ち、撃たれの繰り返し。とはいえ数は敵の方が上だった。このまま正面から撃ち合っていても勝てる見込みはない。 その時、ドッと爆発音が響き渡った。何事かと銃口と共に顔を突き出してみれば、黒煙が黒尽くめの兵士たちの辺りで漂っている。悲鳴が上がり、片足のない敵兵が仲間の手で引きずられていく。ローチの仕掛けた罠に、奴らも引っかかったのだ。可哀想だが、こちらにはチャンスだ。 思い切って、木の幹から飛び出す。手榴弾の爆発で動揺する敵に、あえての接近。ジャクソンが飛び出してきたことに気付いた私兵部隊はただちに応戦の構えを見せたが、M4A1からありったけの銃弾を叩き込まれ、次々と沈黙させられていく。 カチンッと小さな機械音による断末魔。M4A1が弾切れになった。すかさずM1911A1拳銃を引き抜き、銃撃を絶やさず前進続行。負傷した兵士を後方に下げていく者には手を出さず、まだ健在な者だけを狙った。 M1911A1の最後の一発が一人の黒尽くめを撃ち抜いて、敵の全員後退を確認。即座にジャクソンは再び駆け出す。戦場と化した森の中、硝煙の匂いと銃撃音を肌で感じながらローチを探す。 視界の片隅にある草むらの中で、動きがあった。走りながらリロードしたM4A1の銃口を向けるが、出てきた者を見た瞬間、彼は銃口を下げた。草むらから出てきたのは、グレネードランチャー付きACRを持った兵士。憔悴した様子でこちらも銃口を突きつけてきたが、やはり同じように銃口を下げた。本能的に、彼らは察したのだ。こいつは敵ではない。 「ローチか」 「そうだ。あんたは」 「ジャクソンという。ソープの戦友だ。まだ戦えるか」 「弾さえ分けてくれればな」 手短な自己紹介の後、ジャクソンはチェストリグのマガジンポーチからマガジンを一つ取り出し、ローチに渡す。受け取ったローチはACRにそいつを叩き込み、コッキングレバーを引いて戦闘準備完了。 「救援が来るまで持ちこたえるぞ。救援さえ来たら俺たちの勝ちは決まりだ」 「ずいぶん自信あるんだな。そんな大戦力なのか?」 にんまり笑って、ジャクソンは肯定の意を返す。見れば驚くぞ、とでも言いたげに。ローチは曖昧に頷くだけだった。 SIDE Task Force141 七日目 1044 グルジア・ロシア国境付近 ゲイリー・"ローチ"・サンダーソン軍曹 ジャクソンと名乗った兵士と合流し、さらに森を駆け抜けていくと、黒尽くめの兵士たちがわらわらと押し寄せてくるのが見えた。数では圧倒的に上の奴らがしかし攻めあぐねているのは、たった二人の特殊部隊隊員が必死の防衛線を展開しているからだ。ギャズとグリッグ。もっともローチは彼らの名前をまだ知らない。 黒人兵士が、軽機関銃で弾幕を張って私兵部隊の頭を上げさせないでいる。キャップを被った髭の兵士がこれに呼応する形でG36Cを叩き込み、敵の進軍を食い止める。しかし彼らは気付かない。その後方に、文字通り裏をかいてやろうと忍び寄っていた黒い影がいることに。 ジャクソンとローチ、二人の兵士は顔を見合わせ、意向をすり合わせるまでもなく銃口を敵に向けた。それぞれが見定めた目標に向かって銃撃。裏をかくはずが思わぬ方向からの攻撃を受け、黒尽くめの兵士たちは死者を出しながら後退していく。 「遅いじゃねぇか」 M240軽機関銃を撃っていたグリッグが、口では抗議しつつ笑顔で二人を出迎えた。悪いな、とジャクソンがひとまず謝り、防衛戦に加わる。 ローチは黒尽くめの兵士たちに向かって銃撃しつつ、ジャクソンが通信機に何か言っているのを眼にした。通信を終えて、次にギャズに信号弾を上げろ、と怒鳴った。それが救援に来る者への合図なのだろう。 ギャズはG36Cから手を離し――代わってローチが銃撃する。Task Force141の仲間の敵討ちのために――太く短い銃身の信号銃を上空へと打ち上げた。木の枝を掻い潜って空で赤色に炸裂したそれは、さぞや目立ったに違いない。 ダットサイトの照準を合わせ、突き進んできた黒尽くめの兵士にACRの銃弾を叩き込む。撃ち倒したのを見届けたところで、ACRがカチンッと機械音を鳴らして弾切れを告げた。もう弾薬は残っていない。 「誰か、弾をくれ!」 叫んだところで、ふっと視界が暗くなった。視線を上げれば、すぐそこに黒尽くめの兵士。いつの間に迫ってきたのだ。至近距離にも関わらず、そいつは銃撃よりも銃による殴打を仕掛けてきた。咄嗟にローチは弾切れしたACRを盾にする。ガッと腕に衝撃が走り、銃が弾き飛ばされた。黒尽くめはチャンスと見てか、ナイフを抜く。ジャクソンが気付いて銃口を向けたが、間に合わない。 その瞬間、黒尽くめの兵士に黒い物体が飛び掛ってきた。毛むくじゃらの大きな、黒い生き物。クマだ。ナイフを持った黒尽くめの兵士は悲鳴を上げながら抵抗するが、ナイフよりもはるかに鋭い爪と牙、何よりも人間が勝てるはずのない腕力の前に勝機があるはずもなかった。クマの豪腕による一撃は、一発で黒尽くめの兵士を吹き飛ばした。 ローチは、すぐに逃げ出す。不思議とクマは追ってこなかった。もしかしたら、森を荒らす私兵部隊の兵士たちに怒り狂っていたのかもしれない。森を四つん這いで駆け、銃撃などものともせずに敵兵たちを薙ぎ払っていく。 「ローチ、無事か」 「何とか――あれか、救援って」 「いやぁ、さすがにクマに友達はいないな」 苦笑いを見せるジャクソンは、ふと上を見る。あれだ、と指差す先に、青空をバックに閃光が舞い降りてくる。桜色、金色、赤色、紫色、青色、水色、少し遅れて緑色と閃光の色は様々だ。まるで航空ショーのアクロバットチームだが、見せる演技は演技ではなかった。 桜色と金色の閃光が、宙で止まる。じっと眼を凝らせば、浮いているのは人だった。若い女、もしかしたらどちらも二十歳も超えていないかもしれない。それぞれ杖のようなものを持って、地面に向けている。 彼女らの行動を観察していたローチは、あっ、と短い声で驚愕した。宙に浮かぶ二人の少女が、杖からそれぞれが纏っていた色をしたビームとも言うべき破壊の力を振り下ろしたのだ。その先には、森の外に集結しつつあった私兵部隊の車列がある。いずれも軍用の防弾が施されたトラックだったが、放たれた光の渦は物理法則を無視したように車列をまとめて薙ぎ払っていく。黒尽くめの兵士たちは、逃げ惑うしかなかった。 続いて、赤色と紫色、そして青色の閃光が地面に降り立つ。ハンマーを持った幼い少女に、若い女剣士、尻尾と耳を持った獣のような屈強な男。森に展開していた私兵部隊の中心に降り立った彼女らと彼は、怯えきった兵士たちの銃撃もまるで無視して、暴風のように暴れ回った。ハンマーで殴られた者が吹っ飛び、防御する間もなく剣で切り伏せられる者がいて、拳と蹴りの殴打の前に倒れていく者。傍目に見れば虐殺だが、これで一人も死んでいない。せいぜい気絶だろう。 「もしかしなくても、魔導師か」 ローチの思いのほか冷静そうな声に、「何だ、知ってるのか」とジャクソンは驚く様子を見せた。 「Task Force141にも一人いたんだよ、管理局の魔導師が。シェパードに殺されたが……」 「なら、生き延びて敵討ちといこう。ほら、お迎えだ」 遅れてやってきた緑色の閃光が、彼らの元に着陸。現れたのは、戦場には場違いなロングスカートの女だった。 「ジャクソンさん、怪我は!?」 「俺は大丈夫だ。シャマル、それより彼を診てくれ、急ぎ『アースラ』に収容を」 「はい、お任せ!」 親しげな様子で会話するジャクソンとシャマルという女に、ローチはつくづく場違いなものを感じざるを得なかった。 とはいえ――生き残ったには違いない。Task Force141は、かろうじてまだ三名が生存することになる。 上空から、船が降りてきた。宇宙船だ。正しくは次元航行艦『アースラ』という。ローチたちを回収するため、衛星軌道から降下してきたのだ。すでに私兵部隊は圧倒的な魔導師たちの力の前に撤退を余儀なくされつつある。 「さぁ、お迎えだ」 『アースラ』を見上げて、ジャクソンは自分の船でもないにも関わらず、得意げに言う。 「ようそこ、機動六課準備室へ。同じ死に損ない同士、よろしく頼む」 戻る 次へ
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キル・デスストリークについて 両方とも直接勝敗を決するほどの効果が顕著に出にくいが、上手く利用することで相手から大きく有利を取ることが出来る為、必要不可欠の要素ではある。 本稿ではキルストリークとデスストリークについて要請する場合・要請された場合を解説する。 キルストリーク 無いと絶対に勝てないと言うものでもないが、有るに越したことは無いキルストリーク。 しかし、連続キルというしがらみに縛られ行動が阻害されてしまっては何もならない。 攻撃側は攻めなければならないし、防衛側にしても結局は「攻撃は最大の防御」なのである。ある程度前進守備でなければ、守れるものも守れないのがこのルールである。 その為、基本的には自分の能力に合ったキルストリークを選び、「キルストリークを呼ぶためのプレイスタイルではなく、自分の動きをしていたら自然にキルストリークが呼べていました」というのが理想。 UAV 敵の位置が左上のミニマップに表示される。デモリッション最重要キルストリークと言っても過言ではない。何故なら敵の位置情報というのはデモリッションというルール以外にも自軍にとって非常に有用だからである。デモリッションでのUAVのメリットは2点ある。一つ目は防衛側であれば、敵の進攻ルートの把握、攻撃側であれば敵の防衛の展開範囲を知ることが出来る。二つ目はマップに表示される敵の情報は上級者にとっては積極的に攻め入るのに有用な情報で、結果的キル数の上昇につながり、初心者に取ってはある程度敵の位置が分かっていれば不意に撃たれたり、咄嗟の遭遇戦が少なくなり死亡数の減少を見込めるようになる。こうなると、こちらのキルストリーク要請も容易になり、相手のキルストリークは困難となる。そしてなんといっても爆弾を設置・解除する場合の敵の展開・進攻具合を知ると言うことは、自分が戦闘に参加すべきか設置・解除に向かうべきかという判断の材料にもなる。例えば自分が設置に行く際にも爆弾を守っているのが何人でどの位置に待ち構えているかということも事前に分かっていれば、ショットガンに持ち替えた上で接近戦に臨めたりする。味方全員に恩恵があるため、全体の戦力が総合的に上昇すると考えるとぶっちゃけ最強のキルストリークだと(管)は思っている。誰かが呼んでくれると思わず自分が真っ先に呼ぶことを心がけて運用する。使いどころはUAVが出ていない状況全てだ!!ただし、冷血の存在を忘れないように。 (管)オススメ度5 救援物資 通称「何が出るかな」 メリットとしては4連続キルで高キルストが出る可能性があるということ。ヘリガンやAC-130が出た場合はヒャッホイだが、正直言ってギャンブル性が高すぎる。救援物資で出たAC-130に頼って勝てるほどデモリッションは甘くない。勝てることはあるが。デメリットとしては、赤色スモークを焚いてから物資運搬ヘリが上から物資を落としていくまでの時間が勿体無い。そうこうしてる間に敵は攻めてくるし、攻められる時間はどんどん減っていく。土壇場で呼んでいる余裕など実際殆ど無い。呼ぶタイミングとしては後半や延長ラウンドが始まった直後や、リスポーンしたスタート地点付近など安全なタイミングを見計らうしかない。前線や爆弾付近で呼んで、キルされて敵に奪われては目も当てられない。前線で呼ぶ場合は味方と連携して援護してもらうか、戦術マーカーをあらかじめ付近に焚いて置くなどのリスクの軽減が必要。自分が死んでリス位置に戻ってしまった場合など最悪味方にとってもらうなどの措置も必要。PTであればその辺りの事前打ち合わせをしておくと良いだろう。ネタだが敵の進攻ルートなどや防御陣地に捨て石や餌として時間稼ぎのために呼んだり、弾除けの壁として呼んだりするのも戦術の一つの選択肢としてある・・・かもしれない。 (管)オススメ度3 カウンターUAV 敵のマップをジャミングできるようになる。敵のUAVも上書きし、ジャミング状態にされるのでUAVを多用している敵がいる場合特に効果的。しかし敵のUAVが発動していない場合も、マップがジャミングされることにより発砲音による位置の表示も分からなくなる上に味方の位置も把握できなくなる。デモリッションでは防衛側と攻撃側の両サイドとも味方の位置情報が非常に重要。というのも防衛側では敵の進行ルートは大体のマップにおいて1つではなく複数あり、そこにそれぞれ味方が展開して防衛線を構築するのが基本なのだが、その際に敵がどの防衛線を突破したかということが味方の死亡によって確認でき、ひいては敵の進行ルートも読みやすくなるからである。攻め側では敵がどこに防衛線をひいているのかも味方の死亡状況によって分かるため、実は敵の位置情報と同じくらい味方の情報も重要だからである。当然自分の背後に味方がいるかどうか分かっているかいないのとでは心構え的にも全然ちがってくるだろう。敵側のマップに作用するので味方側としては恩恵が直接感じづらいが、結構地味に効いてくるキルストリークである。そしてなんと言っても、このキルストリークの最大のメリットは4連続キルという少ない連続キルでマップジャミングの効果が装備・パークに影響されずに例外無く敵全員に機能するということであるキルストリークは冷血にほとんど機能しない点を考えるとコレは非常に大きいと言える。さらに効果時間中は味方の支援要請が敵にアナウンスされないため敵の対応が遅れ、スティンガーで狙う際も上空を見回してから捕捉するという手順を踏ませられる。敵側のキルストリークに対しては空爆などの地点指定型のキルストのマップも妨害するので30秒間はほぼ無効化できることも大きい(熟練者はマップを覚えていることがあるため完全に信頼は出来ないが)。デメリットとしてはマップジャミングの効果が実際に働いているのかが見えにくいというところだろう。普通のキルストリークと違い、効果時間が続いているのか終わっているのかが分かりにくい。さらにマップの情報にあまり頼らずに戦っている人に対しては効果が薄いのと、敵がマップを見なくなるために正面に集中してしまうため撃ち合いに対する注意力が上昇してしまうということだろう。地味に見えるがコレを多く要請してくるPTは強い印象。救援物資よりも即効性が高いのも有利な点だろう。 (管)オススメ度5 自動機銃 愛称「せんとくん」特徴的なキルストで、地点に設置することによって正面の冷血以外の敵を自動捕捉して攻撃してくれる。基本的には敵の進行ルートや爆弾付近に置いて哨戒や設置・解除の援護として使う。防衛・攻撃のリスポーン位置はほぼ同じ方角に決まっているので、他のルールと違って一度置いたら殆ど動かさなくても良い。地点・ルート制圧が重要なデモリッションにおいてはかなり使えるキルストリークであるだろう。捕捉してから発射までに微妙なタイムラグがあるが一度捕捉すれば一気に蜂の巣にしてくれるため信頼度はそれなりに高い。ほぼ一方通行の道などに置いておくと冷血か盾、もしくは人海戦術でしか突破できない。壊されると設置した人にアナウンスが入るので、冷血が通ったことも分かるというのも地味に有効。ナイフや盾の格闘で一撃破壊できるのとプレデターやジャベリンでも直撃すると破壊される。拠点を防衛する場合は自動機銃を人間と同じように障害物の後ろに配置し、冷血以外の敵を狩ってもらい、ナイフで壊しにくる冷血を自分で狩るといった戦術が有効。ちなみにナイフで1撃で壊せると言っても当然銃弾や、爆薬でも破壊できるため過信は禁物。特にグレラン・RPGを雨あられに打ち込まれるとあっという間に破壊される。そのため設置のセオリーとしては、壁を背負わせない事と基本的に高所に置くことが基本となる。前者は後ろから回り込まれて破壊される危険性を回避するために壁を背負わせて設置する戦術もあるので、爆発物使用者が敵にどれだけ居るかや、マップの特徴とあわせて判断することも必要。後者は、高所の見晴らしのいい場所に設置することによって自動機銃の稼動範囲も広がる上に、ナイフで壊しに行くにはわざわざ高所まで登っていくリスクもあり、グレラン・ロケランの地面当て破壊も防止するため重要な戦術である。敵に高所に設置された場合は我慢して銃弾で壊そう。一部のマップでは3機ほど高所に置くだけで完全に敵を封殺できたりする鬼の働きを期待できるところもある。デメリットは救援物資同様、物資運搬ヘリを要請、取得→設置までの時間がかかり即効性が薄いということだろう。ちなみに地味なネタとしては味方へのアナウンスは「自動機銃が到着」となるが、敵にアナウンスされる場合は「敵の救援物資が到着」と救援物資と同様となるため分かりづらい。 (管)オススメ度5 プレデターミサイル ラジコン操作でミサイルを落とせる夢の兵器。即死範囲も広く、敵が固まっている場所のど真ん中に落とせばマルチキルさえ狙える。防御陣地の破壊・攻め手潰し・高キルストへの繋ぎ・キルスト破壊・リスキルなど、何にでも使える万能キルストリークといえるだろう。プレイヤーが任意に操作して落とせるためよっぽどのことでもない限り1キルが約束されているということも大きい。防衛側で3本ほど貯めておくと爆弾を設置された後の解除員防衛の心強い味方となるし、攻撃側では設置したあとの解除妨害などの防衛に非常に有効に働いてくれる。ただ、冷血と味方の区別が付きにくいので、何も考えずに爆弾に直接落とす判断力も必要となってくる。爆弾の裏側に居る敵は爆風を食らわないので上手く見極めることも重要。デメリットとしては屋根の多いマップや屋内に設置されている爆弾に対しては効果を発揮しないということ、発射してみたものの敵が全員屋根の下でしたということも多い。そういうマップでは自動機銃のほうが効果を発揮するためマップによって変更していくことも大事。キルストのつなぎとして使う場合も、ダブルキルすれば一気にハリアーまでいけるということから6連続キル以上を入れている場合は必須。 (管)オススメ度5 精密爆撃 地点と方向を指定して3回爆撃を行う。指定した地点を始点として線上に空爆を行うため、面攻撃として優秀。プレデター同様、敵陣地の破壊や進行ルートの掃除などに使うと効果的。敵の進行ルートが読めている場合は、道に沿って落とすとキルも稼げるし時間稼ぎにもなるので非常に効果的。デメリットとしては空からの攻撃のため、屋根のある場所などには効果が無い。屋根の無い場所でも飛来方向などによって手前の建物に爆弾が引っかかって効果が薄くなることも多い。当たれば即死というわけでもなく、カス当たりも存在するためクリーンヒットさせるように落とす技術も多少必要となってくる。さらに飛んでくる一瞬前に戦闘機のシルエットが敵にもマップに表示されるため意外と見てから屋根のある場所に逃げ込んだり、飛来軸からずれるだけで回避できたりする。プレデターよりも範囲が広いが、キルの信頼性は若干低めな印象。そのためキルストリークの繋ぎにするには若干心もとない。使い方としては前述のように防御陣地の破壊・ルート制圧・爆弾周辺の掃除などに使えるだろう。2回分ほど貯めて一度に地点と方向をずらして要請すると広範囲にわたる効果が望める。指定したあとは勝手に落としてくれるので、プレデターなどの操作型のキルストと違って発動中に自分が動けることも大きいだろう。屋根の少ないマップではオススメできるキルストリークである。 (管)オススメ度3 ハリアー攻撃 2回分の爆撃と、ハリアーの機銃による攻撃。2機のハリアーが空爆を行い、3機目がマップに留まり冷血以外の敵に対して機銃掃射を行う。この機銃掃射は非常に精密性が高く、一度撃たれたらほぼ即死間違いなしというほどの威力がある。ヘリコプターと違い、マップを周回せず、ホバリングしながら索敵するため一箇所にまとまっている敵を倒しやすい。射撃の隙も少ないため固まって行動していると連続で撃たれてまとめて壊滅ということも少なくない。空爆も方向は指定できないが、周囲に建物が少ない屋外での陣地などでは2回分の空爆でほぼ敵を一掃できるくらいの威力を持っている。デメリットとしては、非常にスティンガーなどで落とされやすいということだろう。空爆の時点でハリアーだと気づかれていると、飛来方向も分かりやすいために、3機目の飛来中にすでにスティンガーを展開して構えられていて到着した瞬間に、はいさようならということも多い。もちろん敵に呼ばれた場合はこの手を使うなど、できるだけ早期に撃墜すること。かなり索敵能力と攻撃能力が高いキルストなので放置しておくとあっという間に味方が刈り取られることとなる。フレアーは使わず、基本的に一発のスティンガーで落とせるが、時々回避する凄腕のパイロットを乗せたハリアーも登場する。原理は詳しく分かっていないが、ハリアーは索敵の際にホバリングしながら方向転換と移動をするため移動中を狙うとスティンガーが当たりにくいのだと考えられる。出来るだけ止まっている時に落とす。あと知っておくといいのは、ハリアーはヘリコプター型のキルストリークをミサイルで撃墜してくれるということ。その際もかなり仕事が早いので非常に信頼できる。ペイブロウやヘリガンを呼ばれた際はかぶせて出すと効果的。かぶせて出された場合は、飛来中に落とせるようにしよう。一度に2機までマップに存在できるため貯めておいて要請するのもいいだろう。精密爆撃とあわせて要請すると、マップに大量の戦闘機が表示されるため意外とハリアーをマップから見つけにくくなるというのも小ネタとして知っておくと良いかもしれない。もう一つの小ネタとしては、ハリアーは律儀に敵の方向を向いてから攻撃を行うため、敵の居場所をハリアーの向いている方向を見て判断をしやすいということだろう。敵の位置情報が重要なデモリッションではコレも知っておくと地味に便利。火力・効果とも非常に強く、中キルストの中でもっとも信頼できる兵器だろう。しかし、当然屋根の多いマップだと効果は必然と薄くなる。落とされにくくはなるが。 (管)オススメ度5 攻撃ヘリ 前作では猛威を振るったヘリコプターだが、スティンガーの登場により一気に日陰者となってしまったキルストリーク。(管)としてもメリットが思いつけない・・・。デメリットから挙げると、マップを周回して攻撃を行うため単独行動の敵はともかく、まとまった敵を逃しやすい。動く敵に対して自分も動きながら攻撃するため、機銃がずれて当たってしまい捕捉されても逃げられることも多々ある。結果的に火力が低いことになる。さらにスティンガーで一撃で落ちる上、ハリアーと違い1度にマップに存在できるのは1機までで、上位互換のヘリコプター型のキルストであるペイブロウとヘリガンナーも要請できなくなる。おまけに同じ7連続キルであるハリアーにまで落とされる始末である。意味が分からないほどの理不尽さである。((管)として未確認情報だが、ヘリもハリアーに対してミサイル攻撃を行うらしい。)メリットとしては弱キルストすぎて飛んでいても放置されることがあるということか・・・(涙)ちなみに同レベルのハリアーは落としても300ptsだがヘリは200ptsという差別もされている。何故同じ連続キルにしたし。ぶっちゃけ7連続キルとして使うなら火力・便利さ含めハリアーしかありえないのが現状である。(管)としてはデメリットとして挙げた点の1つか2つでも改善されれば普通に使えるキルストになると思うのだが・・・この扱いはあまりにもひどい。 (管)オススメ度1 緊急空中投下 救援物資を一気に4つ投下してもらえるキルストリーク。一度に2回のAC-130やヘリガンナーも出ることもあるため一気に戦況をひっくり返す潜在能力を秘めている。が、救援物資同様ギャンブル性も高い。弾薬とUAVの詰め合わせセットとか落とされた日には目も当てられない。メリットとしてはプレデターとハリアーを設定していた場合、非常に呼びやすいということ。ただ、8連続キルなので1ラウンドに1回呼べたら良いほうで、1試合2~3回呼べると沢山呼べた部類になるだろう。デメリットとしては、要請から投下までの時間が非常に長いということ。4つ落とされるため、すべて自分で取ると考えて、その時間も含めるとかなりの時間を浪費することになる。しかも8連続キル以上は敵にアナウンスされるため物資狙いのハイエナを呼び寄せることも多い。しかもそのハイエナは敵だけとは限らない。要請から到着までは、狭いマップでは端で呼んでも敵のリスポーン位置から十分間に合うほどの時間なので絶対に敵が来ることを頭に入れておこう。戦術マーカーでカバーは必須。あとは救援物資と違い、要請地点の真上に落としてくれず、4つ縦に並べてバラまいて落とすので屋根に引っかかることが多いため、呼ぶ場所の屋根の有無には注意しよう。 (管)オススメ度2 ペイブロウ ヘリ攻撃の上位互換。ヘリコプターよりも強力な機銃二門で敵を蜂の巣にする。耐久力もヘリコプターと比べ、スティンガー1発をほぼ確実に回避してくれ、HPも上昇しているためAT-4→軽機関銃で落とす際にも時間がかかる。メリットとしては自律運動型のキルストリークはこれより上のキルストリークにはなく、最強の自律運動型キルストリークということか。ヘリコプターと比べて格段にキル性能も上昇しているためこう言っても差し支えない。マップを周回して全域の敵を即座に潰してくれるため、攻めにも守りにも長けた存在だろう。火力が低いがゆえのデメリットであったヘリコプターの周回攻撃であったが、捕捉すればほぼ一瞬で蜂の巣にしてくれるペイブロウではそれがメリットとして働いている。かなり高火力のため屋外のマップでは放置していると一気に崩される可能性もあり、一瞬の油断が命取りとなる。呼ばれたら速攻落とすよう心がける事。幸い2発で落とせるためスティンガーを持っていればそう難しいことではない。二人で落とせば5秒以内で、ハイサヨウナラできる。キルストリークとして9連続キルは激戦の中では困難なことも多く、9連続キルをするための動きをしなければならないことが多い。設定する場合は何が何でも呼べるくらいの腕と根性を身につけること。勝てる試合で呼べても、試合の勝敗の要素としては意味が無い。 (管)オススメ度3 ステルス爆撃 世界で一番値段の高い飛行機であるB-2が拝める貴重なキルストリーク。精密爆撃の上位互換であり、地点と方向を指定して要請する。精密爆撃と比べ、爆撃範囲も威力も比べ物にならないほど強く、マップに表示されずアナウンスもされないため接近が音でしか感知できないという利点がある。飛行音にすばやく気づき、視認できた時くらいしか回避は難しいだろう。文字通り絨毯爆撃というように爆弾を隙間無く投下して行くため面攻撃としては最強のキルストリーク。デメリットとしては屋根のある場所には効果が無いのと、飛来時間が若干長いということ。さらに言うと9連続キルという高キルストに当たるが、効果は爆撃の一瞬しかないところが若干物足りないというところか。使い方としては、とにかくその強力な面制圧能力を存分に活かすために敵の固まっているところや進行ルートに重ねて出すこと。前線から敵の人員補給路をなぞって出すと面白いように入る。9連続キルという高キルストなのでここぞという場面で使うようにしよう。ちなみに(管)は空爆が超ヘタクソでUAVが出てる状況くらいしか上手く当てることが出来ないヘタレ。爆弾じゃなくて量産型エヴァンゲリオンでも投下してくれればいいのに。 (管)オススメ度 AC-130 3種類の機銃と砲を使って、上空から攻撃できる。プレイヤー操作型のキルストリーク。25mmガトリングガンは大体固定機銃と同じほどの強さで、40mm機関砲は着弾と同時に炸裂する砲弾を撃ち込む。範囲は完全に(管)印象だが一発セムテックスくらいの爆発範囲くらい。3発撃ったあと3秒のリロード時間がある。105mm榴弾砲は大体ジャベリンかプレデター並みの爆発範囲がある。リロード時間は5秒。基本的には一番口径のデカい105mm砲を主力として使い、リロード時間中は40mm砲を使うように運用する。40秒間操作できるため、理論上は8回105mm砲を使えることになるが、ぶっちゃけ索敵時間含め6発撃てたら良いほうである。使い方としては、攻撃側は、敵防御陣地を砲で潰しておいて、リスポーン位置および進行ルートに制圧射撃をするように使うと効果的。爆弾周囲の防御陣地を一気に壊滅まで追い込めるため、味方の爆弾設置班の突入と同時に呼べば、一気に設置・爆破まで持っていける。防衛側の使い方としては、前線が崩れた時や敵に爆弾周辺を制圧された際に呼ぶと立て直しやすくなるだろう。また残り一分の時点での駄目押しで使うと火事場の馬鹿力的に突撃してきた敵にやられにくい。コレは(管)の経験からなのだが、残り一分になると非常に敵の攻撃が熾烈になり、デモリッションの時間の中で一番の激戦が繰り広げられることが多くなるのが残り一分の時間である。そのため高火力を最高40秒間降らせることの出来るこのキルストリークは火力支援の面で言えば最強のキルストリークといえるだろう。さらに上空からマップの大範囲を俯瞰しながら攻撃できるため、敵の展開程度を把握することも楽。スティンガーも2発まで避けられる為落としにくい面もあり、さらに慣れてくるとスティンガーの軌跡が見えるため、冷血であってもリスポーン位置が分かるようになる。砲をブチ込んであげよう。デメリットとしては特に見当たらないが稼働時間が40秒と少しだけ短めなので如何に効率的に敵を排除するかということを考えて使わないと何も出来ないまま落とされたりする。呼ぶ前にあらかじめ敵の位置を把握しながら自分の中でイメージしておくと楽。何回も使えるようになって慣れること。超高火力な為必死になって敵が落としにかかってくるため、105mm砲2発で落とされることもしばしば、そういう面であまり頼りすぎないようにすること。ACの場合は正直リスキルとかしても許されると(管)は思う。リスキルされても「それハメでしょ。俺のシマじゃ今のノーカンだから」とか言わないようにしよう。言われたら「限られた時間の中で勝利条件を満たしただけ」とでも言っておこう。呼ばれた場合はとにかく如何に早く撃墜するかにかかっている、上手い人だと上記のように一発撃ったスティンガーを捕捉されてしまうため物陰に隠れてリロードするなどして上手く避けること。3人がかりなら5秒で落ちるためみんなで協力すると良いだろう。11連続キルという高キルストな為、まずは安定して呼べる腕が必要なのとキルストを呼ぶための動きをしなければならないのが難点といえば難点。操作中は当然のごとく40秒間動けず無防備なので注意。 (管)オススメ度4 ヘリガンナー 炸裂式の機関銃を、さながら「ホント戦争は地獄だぜ!!フゥハハハー!!」と撃ちまくれる。AC-130のように給弾の隙がなく、固定機銃のように砲身冷却の時間もないため隙なく撃て、敵を圧倒できる。炸裂弾のためある程度の範囲にわたって攻撃でき、一度捕捉すると逃げられにくい。AC-130と違い低空を飛行し、周回→ホバリングを何度か繰り返しマップを移動する。全体を俯瞰することは出来ないが、一箇所に留まって撃てる時があるため地点の制圧力は非常に強力。ACで狙えない角度や屋内の敵なども窓の外から撃ち込んで倒せる。稼働時間は1分でACより若干長め、しかしスティンガー2発で撃墜される上、ACと違い飛来するまでに若干時間がかかるのでスティンガーを準備されていることが多く速攻で落とされることがあるので注意。使い方はほぼACと同様の使い方でおk。屋根の多い場所はACで狙えないことが多いので、ヘリガンがオススメ。マップによって使い分けるのがベスト。リロードの隙がないのでマップによってはリスポーンを狙ってくる人が多く、リス位置でスティンガーを構えるのは自殺行為。冷血スティンガー持ちは、まず他のPerkの人に巻き込まれないように離れてから落ち着いて落とそう。逆にリスキルを始められたらスティンガー持ちに迷惑をかけないように速攻走ろう。戦術核を狙っている人はヘリガンが多いので敵のキルストやデス数とキル数の割合もセレクトボタンで確認しておくこと。ちなみにハリアーに落とされるのでハリアーが居る時には絶対に呼んではいけない。高キルストリークの割りにスティンガー2発で落ち、操作中のプレイヤーも動けないのでイマイチ(管)的には使い勝手の悪いキルストリーク。あとサーマルの視点になるが、ACと違って著しく視点が動くので索敵しにくく、ある程度ヘリガン操作画面に慣れておくことが必要。しかしどちらかというとデモリッションでは敵のいる場所というのは殆ど決まっているので狙いやすくはある。 (管)オススメ度3 EMP 電磁パルスで敵の電子機器を1分間使えなくする。メリットとしては、マップは見えなくなるわ、キルストは全破壊され1分間呼べなくなるわ、電子系アタッチメントや武器が使えなくなるわの妨害型のキルストリークとしては、超高性能。使い方としては効果時間が1分間という時間なので割りと考えて使うことが必要となってくる。基本的にはピンチの時、あとは発動した瞬間に敵の空爆型以外のキルストリークを一気にすべて撃墜できるため、大量にヘリやハリアーを呼ばれた時に使うと気持ちいい。あとは残り時間1分の時点で敵の士気をくじくために使うのが効果的。デメリットとしては、15連続キルという高キルストということ、電子機器は使えなくなるのに一番肝心のスティンガーはピンピンして使えるということがこのキルストリークの残念なところだろう。前者についてはキルストリークは高くなればなるほど、プレデターやハリアーのキルを計算に入れて設定することが多くなり、3つ目にEMPを入れるということはハリアーまで自力で連続キルをしなければならなくなるということであり、実際問題コレは意外とキツい。後者は電子機器が使えなくなるため、もしかして味方のキルスト無敵なんじゃね?とか思わせといて普通に落とせるため、攻撃支援にはなりにくいという面がある。正直コレが一番のネック。確かにスティンガーが使えなくなると強すぎる面はあるが15連続キルというのはそれだけの価値を持たせても良いのではないかと(管)は思っている。性能としては他のキルストに見られないオンリーワン性能だけにこのデメリットは惜しい。ACやヘリガンまで行けば必ず要請できるという点もあるが、そこまで楽に行けるなら苦労はしないっつの・・・。ダイレクトカノンサポートとはいかないため、EMPの効果を生かすも殺すも自分と味方の腕次第というのもイマイチ信頼に欠けるところではある。 (管)オススメ度2 戦術爆撃 発動すれば10秒後勝ちになる。爆弾設置後の秒読みにも割り込めるため、残り3秒などの解除不可能な時間に発動すれば逆転して勝利することが出来る。25連続キルという高設定なのでぶっちゃけ呼べるかどうかのチャンスは1試合2回くらいしか回ってこない。おまけにスティンガーを多用する敵に当たるとそれだけで不可能に近いため普通に立ち回りつつ核を狙っていく、ということはよっぽど相手との力の開きが無い限り厳しい。戦術爆撃を狙う場合は、デモリッションの立ち回りではなく、デモリッションのルールの上で戦術爆撃を狙う立ち回りを心がけること。ぶっちゃけどのルールにしてもそうだけど核って別のゲームだよね。(管)としてはデモリッションをデモリッションとして楽しんでほしいので、非推奨。 (管)オススメ度1 上手い人ほどキルストリークを撃墜するのが早く、下手な人ほどキルストリークを撃墜せずに放置するというアメリカの専門家が行った統計が出ています。 ……ウソです。 (管)の経験上では、結構当たっていると思うのだが・・・ どのキルストリークも基本的に放っておくと非常に脅威なものが多いので、余裕のある人(特にリスポーン位置に戻った人など)が積極的に落とすようにすると良いと思う。 どのルールでもこれは言えることだが、「キルストリークを落としていたから負ける」という状況よりも「キルストリークを落とさなかったから負けた」という状況のほうが当然多い事を理解しておくと良いだろう。 デスストリーク コピーキャット 4連続デスで相手のカスタムクラスを使うことが出来るようになる。初心者さんが熟練者のカスタムクラスのお手本として参考にすることが目的。デモリッションが上手い人のカスタムクラスの使い心地を知ってみると違うものが見えてきたりするかもしれない。 (管)オススメ度1 鎮痛剤 3連続デスで、体力がリスポーンしてから10秒間上昇する。即死扱いになるナイフ攻撃とシールド格闘には無効。プレデターミサイルの直撃などは耐えられない。もともとリスキル対策として実装されてるっぽいが、デモリッションでは戦術マーカーを使うため、前線で鎮痛剤状態で復活することができる。鎮痛剤は正面から撃ちあった場合にゴリ押しで撃ち勝てるため非常に有利であり、爆発物による即死も無くなるためあらゆる面で使い勝手が良い。デスストリークは基本的にお守り程度にしかならないが3連続デスという低めな設定と相まっていざと言うときに頼りになる。迷ったらというか基本的にコレで間違いないが、正面の撃ち合いで鎮痛剤が出ているのも関わらず撃ち負けてしまうなどであれば、後述の巻き添えも視野に入れておいてもいいかもしれない。 (管)オススメ度5 巻き添え 4連続デスで死亡時に、フラグをポロっと落とす。通称:ウ○コ。フラグの威力が前作よりも下がったため、前作の殉教(死亡時にフラグを落とすPerk)ほどの猛威を振るわなくなった。あると便利な場面といえば、やはり爆弾周辺の立ち回りにおいてだろう。突撃して爆弾周辺でフラグを落としておけば設置・解除に来た敵を文字通り巻き添えにすることができる。しかし落とした瞬間に拾って投げられると味方に被害が及ぶので気をつけること。特に前作で殉教に鍛えられた猛者は普通に拾って敵に投げつける癖が付いていたりするので自分のフラグで味方がヤバイ。 (管)オススメ度2 ファイナルスタンド 4連続デスでラストスタンド状態に移行する。しかしラストスタンドと違い主兵装で反撃でき、一定時間経過すると復活できるようになる。しかし、ラストスタンドと違い自殺が出来ないので放置されたり、うっかり安全な場所に入ってしまうと這いずり状態で一定時間過ごさなければならない。直接のキル・デスよりも時間が勝負のデモリッションでは復活までの這いずり時間は非常に勿体無い。死んでリスポーン地点から走ったほうが前線に到達するのは早いからである。というわけでデモリッションでは非推奨。 (管)オススメ度1